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【みんなのトレセン】トレセン選考会に合格するためのトレーニングを聞いてみました(中級)

ジュニアサッカーNEWSでは、全国各地からトレセンコーチ・チーム指導者にインタビューに応じていただきました。インタビューをまとめて「みんなのトレセン」シリーズをお送りしています。

初級編では、
・お子さんの「身体能力」を把握しよう
・ボールから逃げない
・基礎練習・基本動作
・びっくり!リフティングが選考メニューにある理由
・声を出す
について、全国20名の指導者の方々にうかがったことをまとめました。

「さらなるレベルアップのために何をしたらいい?」

今週は中級編です。ここでは、すでに地区トレセンや支部トレセン(その地域の中で一番入り口になるトレセン)に合格している子が、さらに上を目指すためのプラスアルファについてお伝えします。

※下記の意見は、サッカー協会の示す公式な見解ではありません。
あくまでも一つの意見として参考にしてください。
また、サッカー協会へのお問い合わせ等はお控えください。

↓シリーズ一覧・配信予定はこちら↓

自主練でできることは少ない

トレセンコーチ
自主練でできることは少ない。 リフティングだったり右左で蹴る、くらいだったりする。チームの練習で周りの子を引っ張っている子が選ばれやすい。チームでできないことがトレセンでいきなりできることはない。普段いるチームでちゃんと練習してきてほしい。
チーム指導者
コーン練習(ドリルトレーニング)はあまりおすすめしない。 対人がいて初めてのかけひきやフェイント なので、1人でできることはあまりないと思う。

自主練でできることが少ない分、チームでの練習を真剣にやることがとても大事になってきます。

特にトレセンの場合、県トレセンなどの上位トレセンになってくると基礎の部分の計測はなくなるのが普通です。「できていて当たり前」だからです。

ポイント

サッカーはチームプレー。
チームの中で練習できることを一生懸命やるのが基本。

コミュニケーション能力を高める

トレセンコーチ
トレセンは寄せ集めの中で自分の色を出さなければならない。日頃の練習で チームの陰に隠れている子よりは自主性を持っている子、コミュニケーション能力を持っている子がいい。

コミュニケーション能力は人と会話をする能力だけではなく、人と意思を疎通する能力です。トレセンは常に初対面の人と一緒にチームを組んで試合をします。コミュニケーション能力はどうやって育てたらよいのでしょうか。

チーム指導者
コミュニケーション能力については、家庭、兄弟も関係してくる問題だと思う。サッカー以外の部分でも自主性やコミュニケーション能力が育てられる。テレビを消して食事のときは会話を楽しんだほうがいいのではないか。人と人の会話を大事にする。チームでサッカーをしている時間より家で過ごす時間のほうが長いので、家での時間を大切にしてほしい。

一人っ子にコミュニケーション能力は育ちにくいと言っているのではありません。

一橋大学経済学部の論文の中にこんな文章を見つけました。

子供の認知能力・非認知能力の発達にとって重要なのは、家庭内において親子関係が良好であることであるとわかった。これは、親子の会話や関係性の中で、子供たちがその能力を形成していくからだと考えられる。

この論文には

  • (コミュニケーション能力に関して)兄弟数に有意な結果は得られない
  • 子どもが親から愛されていると感じる度合いが上がるとコミュニケーション能力は上昇する。男子よりも女子のほうがその割合は若干大きい
  • 母親にせよ父親にせよ、会話が多いと子どものコミュニケーション能力は優れる

とあります。

これにおいて、父親あるいは母親がいない家庭でもそのこと自体によるコミュニケーション能力への影響は少なく、

  • 親子の関係が良好であることがコミュニケーション能力を高める

ことが示唆されています。

論文はこちら「家庭環境が子供の能力形成に与える影響」

コミュニケーション能力はどうやって育てるの?

コミュニケーション能力は人とのかかわりによって育てられる。
兄弟数は関係ない。

サッカー脳・サッカー勘を育てる

チーム指導者
サッカー脳を育てたほうが良い。いろいろな試合を見る。そこからいろいろなことが教えられる。がむしゃらにボールを追いかけることも大事。野生児のようにね。ボールをどんなふうに触っているか、世界のプロを見てまねする、やってみる。そういうことも大事。
チーム指導者
技術はもちろん上げていかないといけない。だが、その中でサッカー理解度を上げるということがとても大切。技術だけ上げていったら詰まる。サッカー理解度を上げていったほうがいいと思う。

サッカーを見に行く環境が少ない。週末のJリーグも見に行っている子は案外少ない。 たくさんプロのサッカーを見ること。解説の話もよく聞くこと。それらがサッカー理解度を上げる。生で見られたらもっといい。Jリーグは今テレビで見られないから。

活動の盛んなチームに入っている子ほど、実際にプロのサッカーを見ることは少なくなっているといいます。

ですが、どんなこともまねするのはとても大事。世界のトップレベル、日本のトップレベルの選手を見て「どうして今こんなことを?」「こんなことができるのか!」と考えることもとても大切です。

確かにJリーグは今テレビで見られなくなってしまいました。ですが、日本代表のサッカーや高校サッカー選手権などはテレビで普通に見ることができます。まずお子さんとたくさん試合を見ることからサッカー脳を育てる試みを始めてはいかがでしょうか。

トレセンコーチ
いろいろなサッカーの試合を見ている子はサッカー勘のある子が多い。サッカー勘のある子はない子に比べて動きが変わるのでただボールを追いかけることもしない。持論にすぎないが、サッカーゲームが好きな子はゲームに対するイメージが大きい。親御さんの協力で、ビデオをとってもらって自分のプレーを客観的に見たことがある子も強い。

自分の子ばっかりとるのではなく、16人が入る撮り方をしている保護者の子のほうがサッカー勘は育っていると思う。「逆サイド!」という時に自分の子しか撮っていなかったら、逆サイドが空いているのがわからない。全体を撮っているとなぜ「逆サイド!」と叫ばれたかがわかる。コーチが言っていることがわかると次のプレーにすぐ活かせる。そういうことができている子が上位に行きがち。(トレセン選考期間の)2日間でも伸びる子はすごく伸びる。

ポイント

プレーするだけでなく、いろいろな試合を見よう。
自分の試合を見直すことも勉強になる。
我が子の試合のビデオを撮るなら、全体が入るように撮ろう。

1つ上のカテゴリーを目指せ!

チーム指導者
トレセンに受かる方法、魔法のトレーニングは存在しない。1つ上のカテゴリーでレギュラーを取りなさい。Bの選手ならAに入れるように。Aの選手なら1学年上のカテゴリーに入れるように。選手に何を求めているかを理解すること。

自チームとトレセンは分けて考えがちだが、サッカーがうまくなることは試合に勝つことではない。今までできなかったことができるようになること、同じプレーが1つ上のカテゴリーでできるようになること。4部リーグでできることを3部リーグでできるようになること。

活躍するための準備は自分のクラブの中で100%出すこと。同じ学年の中で自分は何番目?自分に足りないところがあったら、それは何?って考えること。

向上心と言い換えられるかもしれませんが、このような気持がないと上まで行くことはできないということです。

この気持ちをもってプレーしている子と、この意識を持てない子の間には大きな溝が生まれます。

チーム指導者
もって生まれたものはない。ずっと努力していないと大物にはなれない。

ポイント

努力し続ける気持ちが大事。
ひとつひとつ上へ。

最後にこちらのメッセージをお届けします。

チーム指導者
いつもの自分らしいプレーをする。
一生懸命すると誰かが絶対見ていてくれる。そこでは選ばれなかったとしても、絶対に誰かが見ていてくれるから。トレセンに受かることはゴールではない。一喜一憂せずに、できることをやっていくこと。

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最後に

これらはすべて、日常生活の中やチームでの練習の中で学べる事ばかり。「普段」が一番大切なので、それをなおざりにしてテクニックを入れようとしても必ずどこかで成長が止まる、ということです。

一瞬で身に付く魔法のようなテクニックはありませんが、努力していく中で気が付いたらいつの間にか上級テクニックを手にしていた、ということはどのスポーツでも勉強でもあるようです。

 

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
1974年生まれ。群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。ジュニアサッカー応援歴14年(現役続行中)。

得意技はおにぎり1辺きっちり8.5cmに成型できること。
だって今まで何個握ったと…!

2019年度の目標は、
もらった人が微妙な顔をしない写真を撮れるようになること。
すべてのサッカー保護者を応援しています。

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