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「自分が変わる」ことで見えた「優勝後の景色」近畿大学附属和歌山高校 藪 真啓監督 インタビュー

(画像提供:近大和歌山高校サッカー部

記念すべき100回目となった2021年度 第100回全国高校サッカー選手権大会 和歌山県大会で優勝を果たし、全国大会への切符を掴んだ近畿大学附属和歌山高校サッカー部。
監督の藪 真啓監督にお話を伺いました。(取材/文 江原まり)

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藪真啓監督 インタビュー

県大会を振り返って

ーーー決勝に向け、藪監督は選手たちにどのような気持ちで戦おう、というような声かけをされたのですか?

藪監督
そこは、今年一番大きく変えた部分でした。
大会が近づくにつれ、できるだけ選手たちに要求しないように、修正する量を減らしていきました。

というのも、僕は近大和歌山の監督8年目なのですが、就任から4年目までは県大会の決勝に進出しながらも負け、5,6年目は準決勝敗退。
去年も決勝で負け、深く考えるところがあり、今年、自分の中で大きく意識を変えてみようと思ってやってきたシーズンでした。
「今までも選手を信じてやってきたつもりでしたが、もっと本気で、選手を信じよう」と。

就任3年目の2016年にインターハイ(2回戦進出、PK戦で敗退)に出た年のことを振り返ってみて、インターハイも出場し、全国でもできるという自信もあったが、冬の選手権和歌山県大会の決勝で負けてしまった。
そして4年目以降優勝から遠ざかっていました。
自分に問題があると思った。

4年目以降は「勝たせたい、勝たせなければ」という気持ちがあり、「選手を信じている」と思っていながらも、任せることができていなかったのではないか、と思ったのです。

例年であればギリギリまで、それこそ試合の前日までできることをやろうと、修正を繰り返したり、選手に要求を伝えたりしていました。
しかし、かえってそれが選手たちを不安にさせてしまったりしていたのかもしれないと考えました。
選手のために、と思ってやっていましたが、「もっとやらねば」という気持ちにさせてしまっていたのかもしれません。

そこで、今年はこれまで以上に選手たちを信じることに決めて、できるだけ僕の方からあれこれ言わないように心がけてきました。

選手権予選が近づいて来ると、僕自身が選手たちの側まで近づくと、どうしても言いたくなってしまうので、むしろ見ないようにしていました。
そして、決勝は「楽しんで思い切ってやってこい」と送り出しました。
入場の時にちょっと選手たちの表情が硬いかなと思ったので、「顔、顔!」と声をかけたら、笑顔になっていい顔で入場していきました。

近大和歌山は「真剣に、明るい」チームを目指しています。
選手たちが僕の変化を感じてくれたのか、まさにそういう雰囲気になりました。

ーーー監督自身が大きく変わる決断をしたんですね。その結果、選手たちに変化はありましたか?

藪監督
はい、準決勝、決勝が終わった後、みてくださっていた方に「選手たちが本当に伸び伸びとやっていたね」と言っていただけました。
特に今年のチームにとってそれが良かったのかもしれません。

今年のチームは1年生の頃から7番の田井、9番の藤木、10番北藤、11番谷口の4人(いずれも3年生)がトップチームで試合に出ていました。
3年生は前向きな、明るい子が多い学年で、キャプテン荒木を中心に、GKの後迫がチームを支えてくれました。
2年生の畑下もリーダーシップがあり、コミュニケーション力が高いので、良いアクセントになってくれて、とてもチームの雰囲気が良かったです。

チームは上がったり下がったり、乗り越えないといけない壁がありましたが、伸び率が本当に高かった。
コロナの影響で対外試合がなかなかできなかったのですが、夏になって少しずつできるようになってから、リーグ戦も優勝(13戦負けなし)、セカンドチームも県の2部で優勝しましたし、自分たちよりも実績があるようなチームとの試合も組ませてもらったのですが、秋口から一度も負けませんでした。

この秋口の強化の時期も、僕が言わないように我慢しました。
そうしたら、選手同士でよく話をしたり、コミュニケーションが増えていったのも良かったと思います。

10月には和歌山市の水道管トラブルで学校が1週間休校になり、外部の施設を借りて練習をさせてもらいました。
選手権予選直前だったのでどうなるかと思ったのですが、選手たちは焦る様子もなく、やるべきことをやっていて、メンタル面の成長を感じました。

県予選、応援してくださった皆様へ

ーーー県大会はたくさんの方が応援してくださいましたね。

藪監督
たくさんの皆さんに応援してもらっていることを感じながら、チームを勝たせることができないことが申し訳なくて、ここ数年は選手権終わった後にすみませんでした、しか言えませんでした。

応援してもらっていることを励みに、いつかお礼を言いたいと思いながらやってきました。
今回優勝してみて、大きく景色が変わりました。
選手たちと共に、「応援してもらっているから頑張ろう」と思ってやってきたのですが、それよりももっともっと思っていた以上に多くの方に本気で応援してもらっていたことを感じました。
優勝が決まって、OBやOBの保護者の方達が涙を流して喜んでくれている姿、サッカー部の前監督である川合校長が本当に喜んでくれて。
自分がこれまで感謝していた、応援してもらっていると感じていた以上に皆さんが強い気持ちで応援してくれていたことに気づいて、「もっと頑張れる!」という気持ちになりました。
会場で応援してくださっただけでなく、遠方で来場を控えた大学生OBたちや、ライブ中継を通して応援してくださっていた方もたくさん連絡をくださって、今までの人生こんなに言ったことがないくらいありがとうございますと言いました。
本当に皆さんにお待たせしたなぁ、という気持ちです。
月並みですが、感謝しかない、という感じです。

近大和歌山サッカー部を応援してくださっているスポンサー様へ

これまで勝てない状況の中でも見返りを求めず、スポンサーとして応援していただいて、本当にありがとうございました。

コロナ禍で企業さんも大変な中でも変わることなくご支援いただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

大会前にはありがたいメッセージも送っていただいて本当に嬉しかったです。
今回の優勝で少しは恩返しができたかな、という気持ちです。

本来であれば、直接お礼を言って廻るべきところですが、まずはこの場をお借りして御礼申し上げます。

全国大会へ向けて

ーーー初戦は千葉県代表の流通経済大柏高校と決まりました。初戦への意気込みをお聞かせください。

藪監督
実は流通経済大柏の榎本監督は、大学のサッカー部時代の先輩です。
今も相談させてもらったり、指導についても教えてもらったりしている方で、目標にしている監督であり、チーム。
流通経済大柏は選手も自立しているし、すごく良いチームです。
ですから、今から対戦するのが楽しみで、ワクワクしています。
思い切って向かっていき、まずは1勝に向けて全力を尽くします!

ーーー全国大会でも伸び伸びと頑張ってきてください!応援しています。
本日はお忙しい中ありがとうございました。

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寄稿者プロフィール

統括副編集長/戦略事業部江原 まり
長野県出身。
ライター歴10年。
子育て系メディアにて、主に教育、引越し、子育て全般についてのコラムを100本超執筆。
2016年からジュニアサッカーNEWSにて執筆開始。
2017年10月より副編集長、2019年4月より統括副編集長/戦略事業部。

自身もサッカー少年の母です。
保護者目線で「保護者が知りたい情報」を迅速にお届けするため、日々奮闘中。

いろいろな方の貴重なお話を直接聞けるこのお仕事にわくわくさせてもらっている毎日です。

できるようになりたいこと、勉強したいことが山のようにあります。
一つずつチャレンジしていきたいと思います。

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