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【インタビュー】中高一貫校のサッカー推薦の決め方は?進路の決め手となった考えもご紹介【高校行ってもサッカーしたい!】第5弾

前回の東京進路特集は「東京都の高校サッカーは小4から始まっている!」として、完全中高一貫校と高校からの入試ができる高校のTリーグにおける割合などをお伝えしました。

全国的にも早い進路選択を迫られることもある東京都の小学生。しかし、進路は何が決め手として選べばよいのか、お子さんに何がしてあげられるのか心配な保護者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、サッカー推薦で中高一貫校へ進学した方へのインタビューです。現在中学生の息子さんの進学を通し、サッカー推薦とはいつ頃どのように決まっていくのか、何が進学の決め手となったのかについて貴重なお話が聞けました。みなさまの進路選択の一助となればと思います。

学校が特定できるような情報は、ご本人の意向により割愛させていただいています。
記事下ではインタビューに応じてくださる方の募集もしています。「こんな考え方もあるよ」「こんな形の推薦でした」ということを教えてくださる方はご連絡お待ちしています。※もちろん東京都以外の方でも構いません。

そもそも、進路についてどう考えてましたか?

サッカーを続けていきたい!という気持ちの上での進路選択。最初から「中高一貫校でサッカーをする」という意向は決まっていたのでしょうか?

最初は「お試し」のつもりだった

「地元の中学に行って、クラブチームのセレクションを受けるという方向で考えていました。小学校4年生のころからです。中学の部活に入るという選択肢は考えていなかったのですが、私立の中高一貫校に行くという選択肢は考えていませんでしたね。」

それがなぜ中高一貫校へ、しかもサッカー推薦で行くことになったのでしょう?

「こちらのサイトを見ていて、中学のサッカー部の体験練習会もあるということを知ったんです。なので最初は、中学の練習会ってどんな練習会なんだろう?という興味本位な感じでしたね。本番のクラブチームのセレクション前の運試しになるかもしれない、と思っていました。秋にクラブチームのセレクションを考えていたので、その前に練習になればいいかな、どんな様子なのか見ておきたいな、と。

行ってみたら、地元のトレセンのチームの子たちや、地元から離れたところでもサッカーが上手で有名な子たちがごそっと来ていました。うちは一般公募で行ったのですが、『受けに来てみて』と実際に声をかけてもらった子もたくさん来ていたようです。

体験練習会はよくあるトレセンのセレクションのようで、初めての子同士でチームを組んで、中学1,2年生のチームと練習試合をする、という流れになっていました。2時間の体験練習会だったので、数試合を一緒に行い、監督やコーチがそれを見て回っていました。その後のクラブチームのセレクションも同じような流れだったので、こういう選考方法が普通なのだろうと思います。」

中学生との対戦試合を終えて、終了時に学校の資料をもらいました。学校によっては、子供たちが練習試合をしている間、別室で父母向けの学校説明会を行うところもあるようです。

ポイント

  • 進路の方向性を決めたのは小学校4年生
  • 一般公募で参加してもスカウトされることはある

推薦はどんな感じで声をかけられるのですか?

そこから推薦のお話が来るまでに、どんなことがありましたか?

「練習会の帰りに声をかけられました。中学生になったらどこでサッカーをするつもりか、というのを聞かれました。その時点ではまだどこも受かったわけではなかったので、まだ決まっていないということを伝えました。そのとき、『うちの学校でサッカーをする気はないか』と尋ねられました。

これはもしかしてサッカー推薦の話?と思いましたが、まさか中高一貫校へ行く、という選択肢を考えてもいなかったので返事に困ってしまって…その日は、『考えてみてほしい、また練習会にも来てみてほしい』というお話をいただいて帰りました。

次の練習会の前にお電話をいただきました。次の日程には用事があって行けなかったので、その次の日程に行ったのですが、同じような練習試合をして、終わったあとに校内の会議室のようなところに呼ばれました。

そこでは前回と同じ話、そして入学に向けての金額の話もされました。正直、私立の一貫校はお金がかかります。もともと地元の公立中学校に行くつもりでしたから、学費の面は心配でした。学費の説明や、特待、授業料免除の話もしていただきました。こちらからも、もし6年間の間にサッカー部をやめるようなことがあったらどうなるのか、学校で問題を起こしてサッカー部を続けられなくなった場合はどうするのか、などを細かく質問しました。6年間は長いです。何が起きるかわかりません。それでも6年間面倒を見てくれるのか?ということが一番知りたかったです。」

ポイント

  • 迷っている選択肢があれば全部正直に伝えておく
  • 疑問点はちゃんと伝え、はっきりさせておく
  • 金額の話、サッカー部をやめたときの「もしも」の場合もきちんと聞いておく

推薦にも日限はある

そこから親子会議の日々が始まったのですね。日程的な制約などはなかったのでしょうか?

「ありました。クラブチームのセレクションが9月から10月まであったのですが、学校の推薦を受けます・受けませんという返事をするのには10月上旬が待てる期限というお話でした。サッカー推薦の枠があらかじめ決められていて、息子が断った場合は次の候補の子を打診して、ちゃんと枠通りの人数を確保する必要があるからだそうです。

クラブチームのセレクションも、1次セレクション→2次セレクション→…と進んでいきますので、全部終わるのは10月8日。締め切りとされた『10月上旬』までは合格が決まってから2日しかありませんでした。」

そういうこともすべて学校には伝えたうえでクラブチームのセレクションを受けたのですか?

「はい。全部伝えました。受けたいクラブチームがあるということは2回目の練習会の時に伝えてありましたし、それからもこまめに連絡をくださっていたので、その都度伝えました。結局第1希望だったクラブチームのセレクションにも合格をいただきましたが、最初に声をかけてくださった中高一貫校に行くことに決めたのです。クラブチーム合格から中高一貫校のお返事期限までの2日間が非常に大変でした。」

小学校4年生からの夢だったというクラブチーム合格。合格した時、お子さんも泣いてしまったほどの感動とうれしさがあったといいます。ですが、それを蹴っての中高一貫校入学。その2日間にいったい何があったのでしょうか。

「あんなに親子で話し合ったことはなかったです。中高一貫校の話をいただいてから何回も何回も家族会議をしてきましたが、それを一気に凝縮させたような2日間でした。」

ポイント

  • 推薦には返事をしなければならない期限がある
  • クラブチームのセレクション受験に関しても、きちんと日程・合否は学校に伝えたほうが良い

推薦を受ける。その決め手は?

憧れだったクラブチームの合格を蹴って、最初は運試しのつもりだった中高一貫校への進学を決める。どちらがいいのかわからない選択は親子ともに厳しいものだったと思います。その決め手になったものは何でしょう?

「最初の練習会のとき、30分くらいまえに学校について練習を見ていました。中学・高校入り混じった部員たちがみんなで楽しそうに練習をしてました。何かのフェスティバルかと思ったくらいです。高校生と中学生の触れ合いがとても多いんだと思いました。

それを見たときに、当時小学6年生だった息子が高校生になった姿が見えた気がしたんです。ここに入ったらこの子たちのように楽しくサッカーを続けてもらえるんじゃないか、と。そのイメージが大きかったです。

もう一つ大きな要因となったのが『勉強』でした。クラブチームは3年後にまたセレクションが待っています。ユースに行ければいいけれど、その保証はありません。

6年間は長いです。その間に本人がけがをしてサッカーをあきらめなければならなかったとき、またはサッカーがつまらなくなってしまって気持ちが離れてしまったとき、サッカーだけしかなかったらその先が心配だと考えました。声をかけてくださった中高一貫校は勉強にも力を入れる学校で、何度も『育成』という言葉を使って説明してくれました。

地元の中学に通って、クラブチームへ行くとしても、夜帰ってくるのは11時でご飯を食べて寝るだけ、となってしまえば、勉強時間は取れません。それもちょっと心配だなと思いました。サッカーで将来食べていける保証がない以上、勉強はやっぱり大事だと思います。

監督たちの考え方に賛同したところも大きかったです。『6年間を通してこの子の将来を考える』と言ってくださったのが非常に心に残っています。

でも、憧れだったクラブチームに行かせたいという気持ちもありました。憧れのユニフォームに袖を通して笑っている姿も見たかった。なので両方のメリットとデメリットを提示して、結局、決断したのは息子でした。」

ポイント

  • 最後は本人が決める
  • 本人の未来の姿が見えることは重要

合格までの流れ

推薦というのは、話をいただいて「受けます」と言ったらそれで合格なのですか?

「いいえ、お返事をしてから、今度は入学試験についてのお話をされました。出題範囲と科目を聞いて、『ほぼ決まりだけど、あまりにもひどかったら入学を取り消させてもらう』と言われたので入試までは一生懸命勉強しました。それまで中学入試の勉強とかはしたことがなかったので、難しかったです(笑)」

合格の確約のようなものはあるのでしょうか?

「紙の取り交わしなどは一切ありません。面と向かっては入学を前提とした話をしていたので、入学は確定だとは思っていましたが。なのでやっぱり心配でした。紙の取り交わしもなく、何かにサインをしたこともありません。入試から3日後に合格通知をもらって、やっと『ほんとに合格したんだ』と思いましたね」

推薦、特待で入学することについての注意点などは学校からありましたか?

「いろいろな条件で特待を受けている人がいるので、特にお金の面については口外してほしくない、と言われています。うちも含めて、特待で来ている子はだいたいはわかりますが、お互いそんな話もしません。人によって違うかもしれないですし、知らないほうが良いこともあると思ってます。あとは普通に学校生活を楽しんでいる感じですね。勉強は大変そうですが(笑)」

ポイント

  • 推薦と言っても、確約は(紙の状態では)渡されない
  • 合格通知が終わるまでは一般受験生と同じドキドキが継続する
  • 特待の条件については口外しない

現在お子さんは中学生。元気に毎朝登校し、学校生活を楽しんでいる様子です。

こんな推薦もあったよ、自分のときはこうだったよ、我が家の決め手はここでした…という経験をシェアしてくださる方はご連絡をお待ちしています。コメントもお寄せください。

最後に

お子さんの数だけ「良い進路選択」はあります。このインタビューも大変示唆に富んだポイントがたくさんありましたが、一例にすぎません。
ぜひ皆さんの経験もシェアして、後輩たちの進路選択の一助にしていただけたらと思います。

小学校6年生、まだ11歳、12歳の彼らが「将来」を選択しなければならない。そこには親の助言が不可欠です。どんな助言をされてみなさん進路を決めていくのでしょうか。インタビューに応じてくださる方、またコメントを送ってくださる方もお待ちしております。

 

 

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
1974年生まれ。群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。ジュニアサッカー応援歴14年(現役続行中)。

得意技はおにぎり1辺きっちり8.5cmに成型できること。
だって今まで何個握ったと…!

2019年度の目標は、
もらった人が微妙な顔をしない写真を撮れるようになること。
すべてのサッカー保護者を応援しています。

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