東京の強豪校でサッカーしたい!と思ったら
高校行ってもサッカーで活躍したい!と思ったら
いつ志望校決める?・受験システム・受検システム・推薦について・内申点って重要?・単位制と全日制の違い
中学3年生の夏の大会がそろそろ始まると同時に、部活生の引退の時期がやってきます。
高校でもサッカーしたい!と思ったときに、何の情報をいつまでに集めないといけないでしょうか。
子供3人中、2人の高校受験が終了した筆者がお伝えいたします。
どんな情報を集めたら、希望のサッカーができるのか。それを説明する前に、高校入試初めての保護者向けに、東京都の受験の仕組みについてお話しします。なお、できる限り意見部分は口コミを集めましたが、それでも個人的な意見であることをご承知おきください。
東京都高校サッカー部進路シリーズ
第1弾:東京都の高校受験のシステム Here
第2弾:情報集め・選ぶ基準・内申点は重要か?
第3弾:推薦でサッカー進学したい!
第4弾:高校サッカー部受験は小4から始まっている?
第5弾:インタビュー「サッカー推薦ってどうやって決まるの?」
第6弾:インタビュー「サッカー推薦の前に知っておきたいこと」
公立高校の場合:東京都の学区
学区は東京都にはありません。両国のほうから高尾山のほうの都立高校を受けることも、その逆も可能です。
これによって、東京都の中学3年生は、「東京都中の中学3年生がライバル」という熾烈な環境に置かれています。
全国でも一番学校数の多いところ、もちろん全国で一番受験者数も多いところ、それが東京です。
ちなみに、東京都の入試は「受験」とは書きません。「受検」と表示するようです。ここでは一般的にどちらも使うことがあります。
私立高校の場合:東京都の学区
私立高校には学区はありません。神奈川、千葉、埼玉、山梨など隣接県および日本全国の私立高校に進学することもできます。
どんな受験形式があるのか
都立高校の場合:推薦と一般
1月末にある推薦入試、2月末にある一般入試の2種類があります。
推薦入試は中学校の推薦を受けた人たちによる、小論文と面接、集団討論形式の試験です。※小論文というところと「作文」というところがあります
2月末にある一般入試は、国数英社理の5教科入試になります。どちらも「内申点」が影響してきます。
私立高校の場合:単願推薦と併願優遇、オープン入試
私立高校の場合は大きく分けて3つあります。学校ごとによって呼び名は違いますのでご注意ください。
単願推薦は、その高校に行くことを約束して受ける入試です。内申点によって合格ラインが決まっていて、単願推薦をもらえたらほぼ合格するといわれています。内容は学校によってさまざまですが、少ないところでは面接だけ、多いところでは国数英のテストと面接というのが一般的です。
併願優遇は、その私立高校よりもレベルの高い私立高校、または都立高校を受けることを前提とした、いわゆる「安全な滑り止め入試」です。これも内申点によって合格ラインが決まっています。併願優遇で落ちることはほとんどないようです。ちなみに、子供たちが通っていた公立中学校では、ずっと併願優遇入試の不合格者は出ていません。(試験当日欠席すると不合格になる学校もあります)
オープン入試とは、通常の試験と同じ、国数英の3教科の科目試験です。難関私立高校はほぼすべてオープン入試で、単願推薦や併願優遇などの制度はありません。
志望校はいつ決めるべき?
こんなシステムの東京都なので、志望校決めは早めが吉です。それによって、どのくらいの内申を取れば入試が楽なのかが決まるためです。学区がありませんから、選択肢の幅が広すぎて決めきれず、やっと決めたのは最後の1か月だった(取り下げ直前)という話も聞きます。
ほとんどの公立中学では、中学校2年生の時に学校見学が夏休みの宿題になります。中学校3年生の夏だと、もう志望校確定が迫ってきているので、「行けそうな高校」しか見に行かなくなるためです。
1年のスケジュールを見てみましょう。
7月 ほとんどの中学校で面接(志望校のざっくりとした希望)
11月 ほとんどの中学校で面接(志望校のはっきりとした希望)
この時点で期末試験は終了し、1・2学期の成績が提示されます。内申点が決まりますので、より具体的な志望校選び、最終決断をすることになります。
ここまでに併願優遇校の希望は決めておかないといけません。都立はまだ先です。
12月中旬 中学の先生方が私立高校に入試相談に行ってくれる
ここで単願推薦や併願優遇についての相談を中学校の先生が高校に持って行ってくれます。併願優遇を受けたい場合はここまでに志望校を決めておかねばなりません。中学の先生から「取れた」と伝えられたら、あとは年明けに受験するのみです。一部の私立の推薦は年内に行われます。
1月初旬 都立高校推薦入試出願
1月下旬 都立高校推薦入試→1週間後に合否発表
2月上旬 都立高校一般入試出願
2月中旬 私立高校入試・都立高校倍率発表
倍率が発表されてすぐに、取り下げ受付日が来ます。
2月中旬 都立高校取り下げ受付日
取り下げとは、1月に出した志望を1度取り下げ、再出願することができることです。志望校の倍率が高すぎて志望校のレベルを落とす場合と、志望校よりもひとつ上のランクが倍率が少なかったりすると志望校を上げる場合もあります。取り下げ変更の2日間の後に志望校を変更することはできません。この間の流出入は取り下げ受付が終わるまでわかりません。
取り下げ前は倍率1.01倍程度(ほとんど落ちない)だったのに、取り下げ後は倍率1.25倍に増えた(5人中1人は落ちる)事例もあり、特にボーダーラインにいる受験生と保護者にとってはドキドキの2日間です。
2月下旬 都立高校一般受検→1週間後に合否発表
1週間後に合格発表です。万が一のときの二次募集は3月中旬に行われます。
中学3年生の1年間はこのようなスケジュールで進みます。志望校選定の参考にしてください。
最後に、聞かれることの多い「単位制高校」と「学年制高校」について説明します。
おまけ:単位制高校って学年制高校と何が違うの?
単位制高校は留年がなく、学年制高校には留年があります。
これは、単位制高校のほうが卒業は簡単という意味ではありません。単位制高校も、卒業に必要な単位数を取らないと3年間で卒業できません。学年制高校の場合は単位が足りないと「もう一度1年生をやり直す」ということが起きますが、単位制高校は単位が足りないと「取れなかった単位を次の年に取りなおす」ということが必要になります。3年生になると、選択科目の組み方によって「木曜日の1,2時間目は空き」「水曜日の5,6時間目が空き」など、ちょっとした大学生のような空き時間が生まれることもあります。
ホームルームその他は学年制の学校と全く変わりません。単位制高校には、「単位制高校」と、「進学重視型単位制高校」の2種類があります。平成15年度から実施されています。(テキストリンクからサッカー部情報に飛びます)
◆単位制高校
飛鳥高校
芦花高校
晴海総合高校
総合芸術高校
忍岡高校
美原高校
六郷工科高校
つばさ総合高校
世田谷総合高校
杉並総合高校
王子総合高校
板橋有徳高校
大泉桜高校
葛飾総合高校
翔陽高校
青梅総合高校
町田総合高校
東久留米総合高校
上水高校
若葉総合高校
東京都の高校選びシリーズは、不定期連載です。
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