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体格は自分で作る時代!将来のためにジュニア世代が始めておきたいフィジカル対策とは

高校生になると急に筋トレが増える?

学校によって差があると思いますので、あくまで一例としてお読みください。

受験を終えて入ってきた1年生は、体の大きさ・強さともに先輩との練習をするには「不適格」とみなされます。不適格な1年生がまず行うことは、徹底的なフィジカルトレーニングです。

体幹トレーニング、筋力トレーニング、持久力トレーニングなどを、週6、1時間ほどかけてみっちりと行います。先輩たちでさえ「地獄だ」というフィジカルトレーニングも週に1回、1時間半、一緒に行います。もちろん、ボールにも触らせてもらえます。

何かあったら外周は当然です。他の高校では先輩たちの試合の間、後輩たちは人数がいすぎて邪魔なので、試合をしている1時間半ずっと外周を走っているのも知っています。1日10キロほど走る高校も珍しくないようですね。外周に関しては「こんなもんか」という感じでした。

フィジカルトレーニングのきつさはちょっと想定外でした。動けなくなる子がいるのは当然。帰り道で上り坂の手前で一休み、玄関で寝る、筋肉痛ばきばきで朝物理的に起き上がれなくなる…このようなことは実際にあちこちで起きているようです。息子も、練習後に道路で寝たことはまだないようですが、その日は近いのではないかと私は思っています。青春ですね。

高校生でこんなにフィジカルを行うのは、もちろん理由があるのです。大学ではもっと行われます。この記事の『最後に』に新潟経済大学で行われているメニューを載せておきますのでご参考までに。

年代別の身体作り

生後5か月頃~10歳前後 運動神経の発達(神経系統のトレーニング)
13歳~ 筋持久力が発達する時期(持久力トレーニング)
14歳~18歳 筋肉の発達の時期(筋肉トレーニング)
18歳ころ 呼吸機能のピーク
25歳ころ 心肺機能のピーク(全身持久力のピーク)

体を作るうえでの成長の過程は、
・栄養素を摂取する
→背が伸びる
→筋肉が発達する
の順番で行われていきます。

「背が伸びる」のは骨端線という骨の両脇の軟骨組織があるうちだけです。骨端線の消失は16歳~17歳ころ。骨端線が消えてからが強力な筋トレを行う時期です。

成長には個人差がありますので、一般的に骨端線が消える高校1年~高校2年はもう「強力な筋トレを行わなければいけない時期」という時期なのです。

JFA(財団法人日本サッカー協会)は、U-20代表選手の国別体格比較をしたときに、日本代表選手は低い値を出したということを公表しています。そのフィジカルコンタクトの弱さを克服するために、ユース年代(高校年代)のフィジカル強化を検討しています。つまり、これからの日本サッカーの流れとして、高校年代からハードなフィジカルトレーニングはさらに強化される傾向にあると言えるでしょう。

強いフィジカルを育てるためにも、この時期にはクラブチームであれ、高校の部活であれ、強くなりたいところは絶対的にハードなフィジカルトレーニングを与えると考えてよいのではないでしょうか。だからこそ出たつぶやきが「成長期が終わっててよかった」なのです。

ハードなフィジカルトレーニングと成長の関係

成長期と呼ばれる「急に体が大きくなる時期」には特徴があります。

・骨端線が存在している場合、繰り返す外力(トレーニングによって外から加わる力)によって損傷を受けやすい。
・筋肉や腱が付着している骨の部分に損傷を起こしやすい。
・筋肉や腱の柔軟性そのものは大きいため、肉離れや腱断裂は大人に比べて起きにくい。

つまり、フィジカルトレーニングは骨端線が閉鎖して大人の骨になってから(成長期が終わってから)本格的におこなうことがスポーツ障害を予防し、体格的に恵まれたサッカープレーヤーを育てることにつながるのです。

成長期に負荷の高い筋力トレーニングを行うことは、スポーツ障害の発症するリスクを上げることでもあります。これらのことを考えると、「成長期が終わっててよかった」というつぶやきも納得できます。

『体ができあがる』ということ

体が成長期を迎えたい、というタイミングで十分な栄養が摂られていないと骨の成長にも影響します。成長ホルモンを出すにも、骨端線から軟骨組織を育てるのも、おおもとになるのは「タンパク質」です。

タンパク源として今たいへん注目されているのが「スピルリナ」です。何で注目されているのかというと、次の3つになります。
・とにかく高い消化吸収力
・植物なのにタンパク質が豊富
・成長に必要な50種類以上の栄養素を摂取できる

この栄養価に注目されて、宇宙食への応用も真剣に検討されています。

スピルリナに良質のタンパク質があるのは、この藻が動物と植物が分化する前、30億年前から生息していたという特質によります。

また、子どもの胃腸の消化吸収力でも95%消化吸収が可能という高い消化吸収力を持ちます。食べ物は、食べた分すべてが栄養素として使われるわけではありません。体調や食べ合わせによって大きく変わりますが、90%を越える消化吸収力のものはめったにありません。

体格は作れる、という説が主流に

体が「今!」と思ったときに使える栄養素がどれだけ多いかで、体格というものは決まってくると考えられています。現在、「身長=遺伝」は25%くらいの信ぴょう性しかないと考えられています。栄養状態は環境(家庭の食事)によるところが大きいので、環境要因が遺伝要因に見えているだけなのではないかという説も主流になりつつあります。

普段からよりよい栄養を摂り、きついフィジカルが課される高校年代までにある程度の身体を作ることに注目してみることをおすすめします。

ではスピルリナはどのように取り入れれば良いのでしょうか。

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。2023年1月からメディア部門責任者。ジュニアサッカー応援歴17年。フロンターレサポ(2000年~)

元少年サッカー保護者、今は学生コーチの親となりました。
見守り、応援する立場からは卒業しましたが
今も元保護者たちの懇親会は非常に楽しいです。

お子さんのサッカーがもたらしてくれるたくさんの出会いと悲喜こもごもを
みなさんも楽しんでくださいますように。

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