[9.23 プリンスリーグ関西1部第13節 京都橘高 0-2 大阪産大附高 KYOTO TACHIBANA STADIUM]
目指しているのは全国大会を勝ち抜くチームと、見ている人たちから「面白い」と思われるチームの両立。京都橘高(京都)のMF野中瑛泰(3年=大阪市ジュネッスFC出身)はその姿になれる「自信はあります」と言い切る。
チームはプリンスリーグ関西1部開幕戦で阪南大高(大阪)を4-3で下し、スーパープリンスリーグ関西に所属していた2020年以来、6年ぶりのリーグ戦開幕勝利。続く第2節で前評判の高い履正社高(大阪)を3-0で下すと、その後もC大阪U-18を1-0で破るなど開幕8連勝を飾った。
前期を8勝1分で堂々の無敗ターン。だが、選手たちは「周りの全国で勝ってるチームと比べると、やっぱりボールを保持しながら攻撃するっていうところが、自分たちのチームの課題」(野中)と考えてコーチ陣に相談、そしてインターハイ出場を逃した夏に攻撃面の変化に取り組んできた。
後期は怪我や出場停止の影響があったとは言え、4戦未勝利。野中は「まだ浸透してなくて、それがまだ上手くいってないから勝利もついてこなくて、ボール保持のところにフォーカスしすぎて1対1の局面とか、守備のところとか、攻撃の点決め切るところとか、やっぱりそういうところがちょっと劣ってきてるかなと思います」と分析する。
この日、野中はボランチのポジションから右WB高木春道(3年)と左WB池田凜翔(3年)へのパスで攻撃を組み立てるだけでなく、高い位置にポジションを取って崩しにも関与。特別な武器がないという一方で高い基準で様々なプレーができる強みをチームの中で表現し、10番MF中野斗馬(3年)とともに攻撃の中心になっていた。
先輩たちの中でプレーしていた昨年に比べると、現在はやや引き気味の位置でリズムを作ることが多い。「チームを勝たせるってなったら、やっぱりゴールを決めたりとか、そういう選手が必要になるんですけど、ゴールを決める選手がいる前にはパスを出したり、リズムを作っている選手がいると思うんで、自分が周りの選手にそうやって“水を運ぶ”というか、そういう仕事ができたらなと」。ただし、野中の心中には葛藤もあるようだ。
「やっぱりゴールをもうちょい目指していけたらなって、自分の中ではそう思っています」と野中。自分が前線の選手に差し込むパスも必要だが、よりチームの得点数を増やすためには受け手になり、崩しに係る回数も増やしていかないといけない。周囲の選手とコミュニケーションを取りながら最適解を出し、より多くのゴールと白星に結びつける。
選手たちが、あえて新たな戦い方にチャレンジしたのには理由がある。「やっぱり見てる人とかが楽しくなるようなサッカーを自分たちがしたい」(野中)と考えたから。それに取り組むことが全国上位のチームのような攻撃を展開することや、彼らに勝つことに近づくことにも繋がる。
「目の前の勝利じゃなくて、次の、先の勝利に向けて自分たちがどれだけやっていけるか」(野中)。確かに現状はミスも多く、それが失点の起因に。また守備や決定力の課題が出て、結果を残すことができていない。
それでも、野中は夏の取り組みが少しずつ形になってきていることも実感。「(強さと面白さの両立は)時間の問題ですけど、時間もないんであと1か月で選手権が始まってしまう。また準々決勝で(ライバルの)東山と当たるし、やっぱりインターハイでは初戦の3回戦で負けてるんで、そこまでにどれだけチームが一丸となって、上を見すぎてもダメだと思うんで、まず1個1個足元の、近くのベースをしっかり作っていくのが大事かなと思います」と語った。
楽観視することなく、しっかりと結果も目指しながら地道に積み上げていくこと。「(堅守速攻のイメージのある京都橘を)自分たちの代でイメージをガラッと変えたい。見てる人が面白いって思うサッカーをして、結果もですけど、内容でもやっぱ勝ちたい」(野中)。そのために、練習から今やるべきことを全力で追求し、一つ一つ結果にも結びつける。
(取材・文 吉田太郎)
関連サイト・記事
https://www.juniorsoccer-news.com/post-1972901
【ゲキサカ】[関東ROOKIE LEAGUE]驚異の8戦連発、得点王、プリンス東海デビュー戦弾も優勝決定戦で無得点。静岡学園MF北村岬輝「変わっていかないといけない」
【ゲキサカ】[プレミアリーグEAST]「やってきたことが報われた」。「努力の人」MF内田煌生はクラブ・ドラゴンズ柏、流経大柏で這い上がって“プレミア屈指のボランチ”、富山内定に







コメント欄