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中高一貫校の挑戦。「僻地」をハンデとせず日本一を目指す日章学園高校・早稲田 一男 監督インタビュー

2018年度の第97回全国高等学校サッカー選手権宮崎県大会を優勝し、見事全国大会への出場を果たした日章学園高校サッカー部は、続く2019年1月27日におこなわれた平成30年度宮崎県高校新人体育大会も優勝。
宮崎県の高校サッカー界を代表する強豪チームです。

昨今の高校チームでは大勢のスタッフを抱える私立高校チームも多いですが、同校のスタッフは監督含めて2名でプリンスリーグ九州・ルーキーリーグ・各大会に参加。
全国に名をとどろかせています。

高校でスタッフ2名というのは、普通の公立高校の顧問の人数と変わらないか少ないかという感じなのではと思います。加えて、「陸の孤島」「僻地」と言われてしまう宮崎県の交通事情がその大変さに拍車をかけています。

宮崎にはJリーグのチームもなく、強豪と試合をしようとしたら近くの鹿児島や熊本まで200キロの道のりを移動しなければなりません。

こうした「逆境」ともいえる環境をどう乗り越えて、全国大会出場をつかみ取ったのでしょうか?そこには逆境を「ハンデとは思わない」という監督の高い意識がありました。
日章学園高校サッカー部の早稲田 一男監督にお話を伺いました。

中高一貫校。中学部門の全国優勝の裏にある、高校部門のバックアップの力

ーー昨年度、日章学園の中学カテゴリーチームは青森山田の連勝を阻み、日本一に輝きました。振り返られて、勝因はどこにあったとお考えですか?

早稲田監督「昨年度からの経験者が多く経験値も高かったことが挙げられますね。加えて能力の高い選手が多かったことも勝因の一つであると思います。九州リーグでの厳しい試合、高校生と同じグランドで練習したりトレーニングマッチをしてきたことがこの結果につながったと思っています。」

ーーなぜ中学カテゴリー日本一になれるチームを作り上げられたのでしょうか?チーム作りで心がけていらっしゃる事を教えてください。

早稲田監督「まず大切に考えたのは基礎基本技術のトレーニングです。反復トレーニングにこだわりを持って行いました。日章学園高校は中高一貫校です。中学生であっても、高校生のトレーニングを肌で感じつつ合同トレーニングをすることで、スピード・技術など多くの事を学ぶ機会を与えることができます。持たせる意識も大切だと思います。狭い範囲の話ではなく、九州リーグ、全国の頂点を常に意識させながらトレーニングや試合を行っています。」

ーー日章学園では、中高一貫校ならではの体制を活かしての試みとしてどんなことをしていますか?

早稲田監督「中学のトレーニング内容も高校と同じようなメニューを行っているので、高校に進学しても、戸惑うことなくトレーニング入る事ができます。学校生活も、中高一貫の良さを活かしています。高校の先生方が授業を担当するなど普段からの交流もあるので、何事にもスムーズに連携をとれる体制ができています。」

少数スタッフ、立地…その苦労は?

ーー少数精鋭のスタッフで大勢の部員を指導されています。そのために工夫されていること、またご苦労があれば教えてください。

早稲田監督「高校生カテゴリーは県、九州のリーグ戦が1年間で72試合あります。試合が重なることも度々あります。スタッフの人数が少ないので、県外の遠征は基本的に1人で引率し、運転手も兼ねます。やりくりは大変ですが、日程や時間の調整をし、どうにか回せています。」

宮崎県は九州の中でも陸路が不便な地域として「陸の孤島」「僻地」などと呼ばれています。空路は発達しているのですが新幹線や高速道路などの陸路の発達がゆっくりで、移動に非常に時間がかかった(現在は改善されつつあります)ということは2019年度のセンター試験(地理)にも出題されました。(センター試験参照:Toshin.com

このインタビューの少し前は福岡のフットボールセンターで大学生と試合をしたあと、夜通しで高速道路を走って関西で練習試合をしたそうです。往復2000キロの道のりでしたが、引率は監督1人。バスの運転手ももちろん監督が兼ねたというハードさです。

ーー宮崎県ならではのハンデ(各リーグや九州大会などに参加するうえで)はありますでしょうか?あるとするとどんなところにお感じになりますか?

早稲田監督「隣の県に行くにも最低2時間、遠い所へは4時間をかけて移動しています。ハンデとは思わないが、現状の中で出来る強化策を考えながら実践しています。」

この大変さをハンデとは思わず、その中でできることをできる限り行っていく。中高一貫校の良さを最大限生かし、選手を「獲得してくる」のではなく「育てる」姿勢が強豪チームのバックボーンとなっているようです。

課題は「次につなげる」


(お話を伺った日章学園高校 早稲田 一男監督)

ーー中高一貫校であっても、高校入学の際に外部から推薦で選手を大幅補強する学校はたくさんあります。日章学園高校は内部進学の選手が多く活躍していると聞きました。何か理由はありますか?

早稲田監督「まず、中学に入学する際に、6年間を通して指導をしたいという本校の考えを本人、保護者に理解してもらうことで、そのまま高校への内部進学をしてもらっています。本来の中高一貫校を貫きたいという考えも持っています。常に育成を考えています。」

ーーどういう選手を育てたいと思ってご指導に当たっていらっしゃいますか?

早稲田監督「やはり指導者であればJリーグ、代表選手になれる選手の育成を考えながら指導を行っています。」

ーー今後の日章学園サッカー部をどのようなサッカー部にしたいとお考えでしょうか。

早稲田監督「どうにか、全国大会に出場できる可能性の高いチームにはなってきました。ここから全国優勝を実現し、また地域の皆様に応援されるようなチームを作りたいです。その為にもこの考えを理解してくれる後任の指導者の育成も考えなくてはならないと思っています。」

早稲田監督は今年還暦を迎えます。日章学園の快進撃を次につなげるために何ができるか。前を見続ける監督の指導は未来に向かって種をまき続ける人のようでした。

最後に

弊社にも宮崎県在住のライターがいます。Jリーグの試合を見に行こうとすると車で4~5時間かかるという話は聞いていました。その立地条件の中で「強豪でい続ける」ために監督やスタッフさんがどれだけ苦労をしているかということはあまり報じられることがありません。

人工芝のグラウンドも、平成27年度にようやくできたもの。文武両道を目指している日章学園高校の挑戦は、まだ始まったばかりなのかもしれません。

◆日章学園高校サッカー部U-16が参戦している九州ルーキーリーグ「球蹴男児U-16」公式サイトはこちら

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JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
1974年生まれ。群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。ジュニアサッカー応援歴14年(現役続行中)。

得意技はおにぎり1辺きっちり8.5cmに成型できること。
だって今まで何個握ったと…!

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