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「子どもは褒めたら伸びる」のか?①

(この記事は再掲です)※画像は本文とは無関係です(編集部)

子どもは「褒めたら伸びる」のか?

子どもを成長させようと強く思えば思うほど、「褒めるべきか、叱るべきか」、「どのように子どもに接するのが正しいのか」と考えるのは必然です。

しかし、この「褒めた方が良い、厳しくした方が良い」という「どちらが正しいか」という議論には、あまり効果が無いように思います。
大事なのは「いつ褒めていつ叱るか」ではないでしょうか。

今回は「あくまでも指導者の視点に立った、サッカーの環境の中でどのように接するか」というところにフォーカスしてみたいと思います。

結論から言うとバランスが大事

先に結論を述べますと、「褒めて伸ばすのか」「厳しく叱るのか」、どちらが正しくてどちらかが間違っているということはありません。

どうしてもサッカー界の中には「唯一の方法がある」という風潮がありますが、「唯一の方法」は存在しません。

例えば、ボトムアップ理論が流行れば「それが全て正しい」、スペインサッカーが流行れば「それが目指すべきサッカーだ」と、極端に流れてゆく傾向が多々あります(その理論が正しいか間違っているかという問題ではなく、「それが唯一の方法だ」と考えるのが間違いです)。

また、「褒める、叱る」にしてもその対象である選手の個性や立場、それまでの経験値、年齢などは様々です。
ケースバイケースだったり、同じケースでも違うアプローチが必要だったり、選手によって変化させなければなりません。
そういう意味では「その選手を取り巻くコンテクスト※」はとても重要なものです。

よって「いつどのように褒めて、いつどのように叱るか」という『バランス』がとても重要になってきます。

※コンテクスト:前後関係、文脈という意味で使われる用語です。ここではその選手を取り巻く環境、背景という意味かと思われます(編集部)

プレーをジャッジする? 評価基準を明確にすること

これは一般的な例にはなりにくいかもしれませんが、僕らのクラブや僕自身が実践していることを簡単に紹介したいと思います。

例えば、試合中にある選手がとても良い動きをした、しかしそこにはパスが来なかった。
この時に僕はその選手を褒めます。
「パスは来なかったけど、とても良い動きだったね、それを続けて!」
これは「その選手が意図してやろうとしたこと」が「結果には繋がらなかった」が良かった例です。

反対のケースもあります。

結果的にボールが来なかったにしても「そもそもデタラメに動いた」場合。
その場合は「ボールが来なかったから良かったけど、ちゃんと準備してた?」

「叱る」とは違いますが、選手の「プレーを評価する一定の基準」を提示しています。

つまり、パスをミスする、シュートを外すなどの現象「目に見える結果」は『誰の目に見ても明らか』なものですが、それは「結果」でしかありません。

シュートが入ったから「褒めて」、外れたから「叱る」では、選手は常に結果論的に評価されてしまいます。

時々、シュートを外した選手に、「外すな!」と叱るコーチもいますが、そもそも「シュートを外そうとして蹴る」選手はどこにもいませんね。
(結果に対する指摘は「例外」もありますが、ここでは省略します)

プロセスを評価する 〜褒めると叱る〜

選手を褒めることはとても大事なことだと思います。
もしかしたら「褒める」よりも「認める」ことなのかもしれませんが、その辺の細かな議論は置いといて、「褒められる」ことは「自己肯定感」が増しますので重要な要素です。

しかし、『何を褒めるか』ということも重要です。

仕事をしている「大人の社会」なら「結果こそが全て」かもしれませんが、まだまだ成長段階にある育成年代の選手に対して重要なのは「プロセス」ではないでしょうか。

つまり、「あることを意図して行おうとした」ことは、例え結果が伴わなくても「褒める対象」になります。

もう一つ例を挙げましょう。

僕の場合、ある選手の同じ「パスミス」でも叱る場合と褒める場合があります。

例えば、「ボールを持っている選手がプレッシャーを受けて、周囲が見えていない状況で適当にパスを出して敵に取られる」
このような場合は「自分がプレスを受けて苦しいからといって適当にパスするんじゃない!」と叱ります。

しかし、同じような場面でも「しっかりとパスコースを探そうとし、味方が見えたのでパスをしたらパスカットされた場合」
このような場合は「プレスを受けながらもしっかりと味方を探そうとしたのは良かった。」
と褒めます。

もちろん、選手が次の段階のレベルであれば同じケースでも「パスを受ける前に周囲を見ていなかったからパスコースが探せない」と叱る場合もあります。

つまり、同じ現象でも選手のレベルや能力によって、選手がおかれているコンテクストによって変化します。

しかし、共通して言えるのは「プロセス」をジャッジしているということです。
成長過程にある子どもたちにとっては、「何かをしようとした時のプロセス」を評価する必要があります。

試合に勝利した「結果」を褒めるのではなく、それに至ったプロセスを褒めることが育成年代の選手たちにとってとても重要なものだと思います。

レアッシ福岡フットボールクラブ ディレクター 吉廣

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