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挑戦の舞台は無観客不可避。それでも保護者に届けたい!徳島県もインターハイサッカー代替大会実施 村山孝博 2種委員長インタビュー

徳島県のインターハイの代替大会が7月4日に開幕します。全国総体の中止とほぼ同時に、インターハイ徳島県大会も中止になりました。それでも「子どもたちに挑戦の舞台を」と代替大会実施を実現させるべく声を上げたのは、現場の監督たちでした。

1回戦、全校の試合を動画配信したい。協会に予算はない。それでも保護者に届けたい。ジレンマを解決すべく奔走する徳島県サッカー協会  村山孝博2種委員長にお話を伺いました。

(取材・文/水下真紀)

村山孝博 2種委員長]

徳島県サッカー協会2種委員長
徳島県立川島高校 教諭、サッカー部監督

「何かしてあげんかったらいかんな」

ーー代替大会の開催が決まったのはいつ頃でしたか?

村山孝博2種委員長
4月の終わりに全国のインターハイが中止になって、そのあとすぐ徳島県大会も中止になりました。代替大会をやりたいなという気持ちはあったんですけど、大会っていうものはサッカー協会や県高体連、教育委員会が主催・共催の大会でないと困ることがあるんです。

それは、学校長が選手の派遣を認められない、ということ。県の高体連や教育委員会の協力がないと、学校の名前で選手たちが大会に出られなくなってしまうんですよ。

高校サッカーは大きな大会が2つあります。夏のインターハイと冬の選手権です。

本番は冬の選手権、という雰囲気もある。実際、私が顧問をしている川島高校のサッカー部員3年生は、全員が選手権まで部活をやる意思を表明していました。

ですが、県内全域を眺めてみると、進学校を中心に夏のインターハイで引退を予定していた学校もあるんです。その子たちはどうしたらいいのか。3年間最後の大会に向けて頑張ってきて、最後の最後がコロナのせいで何もできずに引退しました、となってしまいますよね。それはやっぱりいけない。

3年間頑張ってきた子どもたちに、何かしてあげんかったらいかんな、という気持ちがありました。サッカーだけではない。他の部活の先生たちもみな同じ気持ちだったと思います。

代替大会にはリスクが伴いますよね。クラスターが起きたらどうしよう、学校の行事の都合があわなかったらどうしよう。通常ではないことをするんです。当然、現場の負担は大きいですよね。でも開催できることになった。この大会を可能にできた原因は、一番は現場の先生たちじゃなかったかと思っています。

徳島のサッカー部顧問の結束が
この大会を可能にした。

村山孝博2種委員長
何かを新たに始めることを決めるのって、大変と言います。でも、何が一番大変かというと、すべての人の意見を吸い上げたり同意を求めたりすることです。

今回の代替大会も、県内加盟校29校の先生を集めて審議しました。5月中旬に行われた会合で決を採ったんですが、全会一致で承認です。本当に、誰一人反対する人はいなかった。それだけ、どこの学校の先生たちも何とかしてあげたいと思っていたということです。

代替大会をやるとなると、いろいろな方面に了解を取らなければならない。急にやることになったら、選手たちへの指導も必要です。大変なことはたくさんあるはずなのに、それでも全員が「やろうよ」と言ってくれた、これがすべての原動力になりました。

徳島の高校サッカー部の先生たちは、普段からとても協力的なんです。みんなで一丸になってやっていこうよ、という雰囲気がある。普通、サッカー部の集合写真を全校分集めようよ、と言ってもそう簡単に集まらないと思うんですよ。でも、徳島の監督たちはみんなさっと集めてくれる。

今回の大会も、29校の加盟校のうち27校が参加します。参加できない2校は、1つは学校がまだ始まっていないこと(※6月17日現在、国立高専はまだ全国的に休校中です)、もう1校は部員数が足りない学校です。

全チームの監督たちが、同じような気持ちで「やろう」と言ってくれた。本当にうれしいことです。他の競技とも連携し、徳島教育委員会と高体連に協力を仰ぎ、今回の実施に結びつきました。

ただ、ひとつ、どうしても超えられないものがあります。それが、「無観客試合」でした。

無観客試合という決断

村山孝博2種委員長
「無観客試合」とは、やる側からしてみたら本当にやりたくないことです。3年間子どもたちにご飯食べさせてきて、いろいろなサポートをしてくれた保護者の方々に選手の集大成の姿が見せられないということでしょう?

でも、無観客試合でないと要綱が通らない可能性が高い。

なぜかというと、万が一クラスターが起きてしまったら、過去2週間に遡っていった場所や接触した人を特定しなければならないから。さらなる感染拡大を防ぐためです。そのときに、不特定多数の人と濃厚接触するイベントが開催されていた場合、感染拡大が防げなくなってしまうからです。

徳島県の感染者は今まで5人しかいませんでした。しかも、県内で感染したのではなく、みな県外由来の感染者だといいます。完全に封じ込められているといってもいいのじゃないかと思う状態で、クラスターが発生する事態を招くことはできない。県も苦渋の決断だったと思います。県がコロナ対策で行ってきた努力を無駄にはできないと思いました。

そこで、1回戦の全試合の動画配信をお願いしました。特設のホームページまで作っていただいてありがたい限りです。

準決勝は4校。そして、決勝は2校。配信されるのはだいたいそのあたりの試合です。でも、徳島の高校サッカーは4校や2校で成り立っているわけではありません。参加は27校ですが、29校、みんな3年間頑張ってきた子どもたちです。ぜひ、その頑張りを皆さんに見ていただきたい。

用意したかったのは
「挑戦する舞台」

村山孝博2種委員長
親しくしている友人の息子さんが、今年高校3年生なんです。学校が休みになって部活がなくなって、行き場がなくなった。高校生ってエネルギーを持ってるじゃないですか。そのエネルギーをぶつける場所がなくなってしまって、家で腑抜けたようになってしまっているという話も聞きました。

この大会が、ぜひ高校生にとって「エネルギーをぶつける場」であってほしい。彼らが一生懸命頑張ってきて何かに挑戦する、そんな挑戦の場を作りたかった。

大会開催は7月の初めです。もしかしたら、感染のことを考えたらちょっと早いのかもしれない。でも、8月になってしまうと高校3年生の就職活動や進学のための勉強に差しさわりが出る可能性が高い。そこまでモチベーションを保てるのかという問題もあります。

徳島の高校サッカー部員たちは男子も女子もがんばって3年間練習してきたと思います。そのエネルギーをどうぞ思う存分戦わせてほしい。その姿が何よりの保護者への、指導者たちへのメッセージになると思います。

徳島県高等学校総合体育大会代替大会

日時

【男子】
7月4日(土)5日(日)11日(土)12日(日)
【女子】
7月4日(土)5日(日)11日(土)

6/15(月) 男女組合せ抽選会※オンライン配信

会場

TSV,上桜G,徳島市立高校,鳴門渦潮高校 他

運営元

徳島県高等学校体育連盟 (一社)徳島県サッカー協会

この大会を一緒に盛り上げてくれる企業様・個人様を募集しています。
こちらからご覧ください。

 

 

 

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
1974年生まれ。群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。ジュニアサッカー応援歴14年。

第98回高校サッカー選手権予選を最後に息子が引退。
高3の11月から受験生になりました。
高校2年生の保護者の方がもしここを見ていたら、
「たったの2か月でセンター爆上げは無理だから今からがんばれ」と
お子さまに教えてあげていただきたいです…

まだ小学生、中学生のお子さんをお持ちの皆様がうらやましいです。
今しかない瞬間、親も楽しんじゃってください!

サッカーにかかわるすべての人を応援しています。

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