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【みんなのトレセン】トレセンに選ばれなかったのはなぜ?「うまい子でも落ちる」は本当だった!トレセンコーチ・指導者インタビュー

ジュニアサッカーNEWSでは、全国各地の指導者・トレセンスタッフの方々に電話取材を行い、保護者の皆さんに代わってトレセンについてのさまざまな疑問や質問をしています。

今まで、トレセンってホントのところどうなんですか?ということと、受かりやすい理想の選手像というのはあるのか、実際どんな選手が選ばれていくのかについてのインタビューを紹介してきました。

実際どんな選手が選ばれていくのか?について、保護者の方々の疑問「自分のチームでやってるときは上手だな、と思うんだけど選考会に行くと落ちてしまう子がいる」という声を検証してみました。

※下記の意見は、サッカー協会の示す公式な見解ではありません。あくまでも一つの意見として参考にしてください。また、サッカー協会へのお問い合わせ等はお控えください。

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「うまい子でも選ばれない」のか?

指導者・トレセンスタッフに聞いた結果、ほぼ全員の方が「そういうことはある」という回答でした。

素人考えだと、「うまい子=選ばれる子」となりがちです。チームのエースとしていつも活躍している子が選ばれなくて、いつもは目立たない子が選ばれる。が、そんな単純な図式では説明できないことが選考会会場では起きるというのです。

インタビューをまとめてみた結果、選ばれない理由は大きく分けて4つほどありました。

1.印象に残らない。
2.メンタルが弱い。
3.話が聞けない。
4.「アピール」を勘違いしている。

これらについて、実際の指導者の方々の声と打開策をまとめてみました。

今週は1番目の「印象に残らない」と2番目の「メンタルが弱い」を合わせてお届けします。

1.印象に残らない。

トレセンコーチA
目に留まりにくい子だったり、ポジションが目立つ選手と重複していると選ばれない場合はある。
トレセンコーチB
月に1回の選考会では、たくさんの子たちが来る。チームでは上手な子が選ばれないということもある。小さな地区の代表<大きな地区の代表となっていくと、どんどん選手が初対面同士の「寄せ集め」になる。寄せ集めの中で目立たない子は選ばれない。4,5人でやってもらうミニゲームとは違って、8人制の試合形式だとボールを触る回数が減る。どこかのチャンスで自分をアピールできるように。
トレセンコーチC
選考会には100人近い選手が来る。多い人数の中から選ばないといけないので全員は見きれない、どうしても目立つ子に目が行く。

選考方法として、投票制、ポイント制を採用しているところも多いようです。

投票制・ポイント制の選抜方法

1次選考から2次選考へ、最終選考へと進んでいく時にスタッフ全員の総意で決める方法です。

スタッフが選考会中ビブス番号を記載した名簿をもって巡回し、良いと思った子にチェックを入れます。

選考会の後でスタッフが集合して、ビブス番号を読み上げていきます。その番号にチェックを入れたスタッフが手を上げます。1人だと1ポイント。5人が手を上げれば5ポイントとなります。

今回伺った地域は、チェックの数には上限がないところが多かったですが、1人あたりのチェック数に上限があるところもありました。

トレセンコーチD
1次選考では1票でも入ったら2次選考に残れる。逆に言えば、1次選考に通らなかった子は1票も入らなかった、誰の目にも止まらなかったということ。票数に上限はない場合、10余名いるトレセンスタッフの中の誰か1人の目に留まれば1次選考はクリアできる。

トレセンのスタッフは選考会において30人~90人程度をいっぺんに見なくてはなりません。8人で行うミニゲームを4面で行うとしたら、総勢64名のプレーをチェックしなければなりません。その中から選ぶのは、やはり「印象に残る子」のようです。

では、印象に残るにはどうすればいいのでしょうか。

どうすれば印象に残れるの?

チーム指導者D
ミスをしたから落とされるというのはむしろない。目についたプレーをする子が受かっていく。チャレンジは評価される。無難に終わろうとは思わないほうが良いのでは。
トレセンコーチE
ゴールにつながらなかったとしても、その子のプレーがシュートにつながることがある。その場合、パスを出した子は評価され、パスが来たけれどゴールを外した子は評価されないだけの話。選考会はゲームの結果ではない。ラストパスがすばらしければ、ラストパスを出した子を評価する。試合とは違うので、そこのところを間違えないように。
トレセンコーチG
何もしない子はNG。

無難に終われば、失敗もしません。ですが、失敗もしない代わりに印象にも残りません。チャレンジにはもちろんリスクも伴いますが、選考会というプレッシャーに打ち勝ってチャレンジができる子が印象に残りやすいようです。

2.メンタルが弱い。

トレセンコーチH
性格的に控えめだったり、弱気だったりすると実力は出せない。 うまいんだけど、そうするとやっぱり受からない、ということはあるよね。スタッフはその試合しか見ないからね。
チーム指導者I
落ちることはありうる。運もある。メンタルが大事。じゃんけんで決めようということになって1試合出られないこともあるからね。
トレセンコーチJ
小学生は子どもたちがポジションを自分たちで話し合って決める。グループで集まったときにグループ内で先頭になってしゃべる子、仕切れる子。そんな子が主導権を握れる。そこから戦いが始まっている。弱い子はその子に押されて主張できないことも起きる。

グループに分ける。そこで自分の一番やりやすい場所を主張できない子は不本意なポジションで出ることになります。いつもチームの中で前がかりのポジションにいる子が、いきなり守備になっても何をしたらいいかわからなくなって立ち往生してしまうこともあるといいます。

自分のやりたいことをきちんと主張し、ほかの人の意見も取り入れつつ自分の望むように無理なく周りを動かしていく。この主張ができない子は選考会で100%の力は出せません。

5人制のミニゲームに6人を投入する意図

5人制のミニゲームに6人を投入してどのように決めるか、という選考を行っているというトレセンコーチに伺いました。3ゲーム、交代は制限なし、だれが出るかは自分たちで決めなさい。というルールです。このルールを最初にアナウンスして子供たちの対応を見ているそうです。

するとあるとき、「じゃんけんで出る順番を決めよう、1試合ずつ交代しよう」という子がいました。その子の意見は通り、全員でじゃんけんをしました。

何が起きたでしょう?

じゃんけん自体は悪くない方法なのですが、予定されていた試合は3ゲームです。

3ゲームすべて出られた子が3人。
2ゲームにしか出られなかった子が残りの3人。
どちらが選考スタッフの目に止まることが多かったかは言うまでもありません。最初のじゃんけんで負けてしまった3人は、勝った3人よりもチャンスを1試合まるまる逃してしまったのです。

1試合交代ではなく、3回ボールに触ったら交代などのルールにしておけば全員が3ゲームに関われたかもしれません。そのような決め方もすべて含めての選考なので、試合数が少なかった子についての救済措置はありません。

おかしいな、と思ったときに「ちょっと待って」といえるメンタル。そして、それだと公平にチャンスは来ない、ということに気付ける頭。それらも含めて選考の対象となるようです。

チーム指導者K
チーム内ではうまい子のはずなのに、内弁慶だと難しい。プレッシャーに飲まれないこと。委縮しない。気持ちも体も委縮しないこと。

メンタルの部分はジュニアだと大人が思うよりも大きく選考結果を左右してしまうようです。

※上記の意見は、サッカー協会の示す公式な見解ではありません。あくまでも一つの意見として参考にしてください。また、サッカー協会へのお問い合わせ等はお控えください。

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※コーチ、指導者の方で取材に応じてくださる方がいらっしゃった場合、その旨と連絡先をご記載ください。こちらからご指定の連絡先に連絡させていただくことがあります。

最後に

「受かる、落ちる」が正しいのか。「選ばれる、選ばれない」が正しいのか。表現する立場として、そこからすでに難しい。それがトレセンなのだなあと、シリーズ公開から頂くコメントを前に考えています。コーチたちのインタビューはできるだけそのままをお伝えしています。

メディアの立場として、公正に伝えたい。そのためにはたくさんの方の意見をお伺いしたいです。ご意見お待ちしています。保護者の方々も、思うところがあれば下のコメント欄から投稿お待ちしています。

来週は3番目の「話が聞けない」と、4番目の「アピールを勘違いしている」を合わせてお届けします。

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寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
1974年生まれ。群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。ジュニアサッカー応援歴14年(現役続行中)。

得意技はおにぎり1辺きっちり8.5cmに成型できること。
だって今まで何個握ったと…!

2019年度の目標は、
もらった人が微妙な顔をしない写真を撮れるようになること。
すべてのサッカー保護者を応援しています。

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