鹿島アントラーズは22日、鹿島アントラーズユースのFW吉田湊海選手(高校2年)とプロ契約を締結したことを発表しました。
吉田選手は引き続き2種登録選手として活動する予定とのことです。
吉田選手は日本クラブユース選手権(U-18)大会での2年連続得点王を受賞、今季のプレミアリーグEASTでは13得点で3位と、抜群の成績を残しています。
4月29日には16歳9か月14日でクラブの最年少J1デビュー記録も更新しました。
今回は吉田湊海選手のお父様にトップ契約が決まったお気持ち、これまでの道のりについてお話をお伺いしました。

トップ昇格を伝える鹿島アントラーズのインスタグラムより / 一番右が吉田湊海選手
(取材/文 江原まり)
吉田湊海選手のお父様にインタビュー
ーーートップ契約おめでとうございます!今までを振り返ってお父様の率直なお気持ちをお聞かせください。
湊海は 中学3年生の冬に家を出て、鹿島アントラーズを選んで寮生活を始めたんですけども、その時から「鹿島にはプロになるために行く」って言っていました。強い決心と言いますか、そういった思いは本当にヒシヒシと伝わってきていました。
1年生からレギュラーもしっかりと取って、鹿島の伝統のある40番を背負って頑張ってる姿を見守ってきました。
そして今、こうやってプロ契約を自分で勝ち取って・・・本当に親としては嬉しい、もうその言葉だけですね。
以前のインタビューの中でもお伝えさせていただいたんですけども、ジュニアからジュニアユースに上がる時に、なかなかセレクションが受からなくて。
やっぱり本人が1番辛い思いをしたと思うんですが、その時に励ます言葉は伝えてたかもしれないものの、もっともっと本人が頑張れるように「褒める」言葉をかけてあげられれば良かったなっていうのは、自分の中では未だに後悔があります。
今回プロ契約を自分で勝ち取ったのをみて、その当時の悔しい思いがここまで彼の力になったのかなと、すごく感じているところです。
試合中、相手サポーターからブーイングを受けても、逆にそれを力に変えて何くそという気持ちでやってる姿っていうのは、彼の気持ちがすごい伝わってきますので。
逆境が彼にとっては力になるのかなと。
ーーーこれまで子育ての中で気をつけてこられたことなどはありますか?
いや、特にはないですね。湊海がいて次男の琉海、そして三男坊5歳がいるんですけども、私は自分自身が怒られるのは嫌いなので。
やっぱり人間って褒めたらやっぱすごい伸びると思いますし、嬉しいと思うのでそこは今も意識していますね。
逆に怒る役は妻がやってくれてるので私としては怒ったりはしないですし。褒めるのを中心にやってます。
ーーーもし弟の琉海君も川崎フロンターレユースへ上がることになれば、来年は兄弟対決も可能性がありますね!
はい、いつも兄弟平等に応援をしているので、僕と妻で分かれて二人の応援をするんじゃないかなと思います。
ただ湊海はおそらく兄弟対決の試合があれば、1対1の場面で荒いプレーをすることも想像できるので、その時は多分試合中に湊海に怒ると思います笑
ーーー兄弟間でサッカーに関してはバチバチなんですか?
はい、そうですね!湊海が帰省の度に朝は必ずランニングと芝の公園で琉海と1対1をするんですが、その時はもうお互いバチバチですね。そして喧嘩して帰ってくるっていう、帰省の度にその繰り返しです笑
ーーーお父様は二人の性格の違いやプレースタイルの違いはどう見られていますか?
湊海はあのままですね。見た目もオラオラで、プレイもオラオラ系な感じでやってますね。琉海はポジションがディフェンスでサイドバック、そして聞き足が左足とちょっと兄とは違うので。
守備もしっかりしながら攻撃もっていうところなんですけど。
その攻撃の部分については湊海も琉海の主要な大会の時には必ず、LINE などで「しっかり攻撃しないとダメだよ」とかそういったアドバイスはしてくれてますね。それはすごく嬉しいです。
琉海自身も、もう兄というよりは湊海を一人のサッカー選手としてもずっと見てる感じですね。
そこは兄弟の関係性というか、絆っていうのが感じられて。
すごくいい関係だなと感じています。
ーーー最後に一言お願いします
プロ契約は僕ら親が何したわけでもなく、本人が勝ち取ったことなので。
やっとスタートラインに立てたというか。
小学校の時に、東京神奈川の全部の J下部と言われてるところ、全部に落ちて。
本当に非常に辛い思いをして。
でも、その辛い思いから湊海自身が頑張って、このプロ契約をしたということで、本当に嬉しいですし、私にとってはやっぱり人生で1番嬉しい出来事かなと思います。
初めて「プロ契約するよ」って言われた時に涙が止まらなかったですね。
本当に嬉しく思います。
ーーーこれからもケガなく元気に活躍してくれる姿が楽しみですね!本日はありがとうございました!
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