馬油のきみわが大津高校サッカー部をサポート「熊本から日本一を目指す志は同じ」肌美和株式会社代表取締役社長小柳茂寛氏インタビュー

熊本県で馬油（まあゆ）、馬プラセンタの基礎化粧品などの製造、販売事業を展開する「肌美和（きみわ）株式会社」は2021年11月より、熊本県立大津高校サッカー部のスポンサー企業としてサポートを行っています。

全国高校サッカー選手権準優勝の戦績を残した強豪校との共通点とは？
支援することにはどんな意味があるのか？
企業のトップはアマチュアスポーツ、サッカーにひたむきに打ち込む高校生選手に何を思うのでしょうか。

代表取締役社長小柳茂寛氏にお話を伺いました。

zoom取材・文/CRANE
写真提供：肌美和株式会社

お話を聞いた人

肌美和株式会社
代表取締役社長　小柳茂寛氏

福岡県出身。
大学卒業後、熊本市内の税理士事務所を経て2011年肌美和株式会社入社。
2016年８月社長就任。

肌美和株式会社

馬油（まあゆ）、馬プラセンタの基礎化粧品や健康食品を製造、販売する熊本県の企業。

「人の肌や髪につけるものだからこそ、口に入れるものと同様に鮮度と品質の高い商品を」

馬刺しの一大消費地である熊本だからこそ得ることができる高品質な原料と、生産地に近い場所に構えられた工場で生み出される「きみわの馬油製品」は熊本を中心に日本全国のファンのもとに届けられています。

熊本から日本一を目指す
「文化」を継承する強豪校を応援

ーーー肌美和株式会社では地元、熊本の馬脂を原材料とした基礎化粧品や健康食品の製造販売事業を展開されていますね。化粧品メーカーである御社が大津高校サッカー部をサポートしようと思われたのはなぜでしょうか？

肌美和株式会社代表取締役社長小柳茂寛氏（以下、小柳）
私どもが大津高校サッカー部を支援することになったきっかけは様々なご縁が重なったことにあります。

現在、私どもは熊本のプロサッカーチーム、ロアッソ熊本さんの支援を行っています。
大津高校サッカー部のことはロアッソさんのサポート企業仲間の方に紹介していただきました。

また、弊社の会長が大津高校の出身なんです。
社員のご家族には大津高校サッカー部の部員の方もいます。
地元でのご縁がいくつか重なってサポートする運びとなりました。

ーーーロアッソ熊本のサポートをされているのですね。アマチュアスポーツにはプロチームとはまた違った面白さがあるのではないでしょうか。高校サッカー部にはどんなところに魅力を感じますか？

小柳
学生スポーツは毎年選手が入れ替わる中で「強豪であり続ける組織」として、努力しているところが良いですね。
大津高校サッカー部という組織は熊本の一つの文化として確立されているように感じます。

時間が経つにつれ、選手達が成長した姿を見せてくれることもアマチュアスポーツが持つ醍醐味のひとつですよね。
そのためには保護者や、指導者、チームスタッフなど大勢の方々のサポートが必ず必要になるわけで。
運営に関わる方々の並々ならない努力、これもまた強豪校を作り上げる上では欠かせないものです。

公立高校であれだけの人数の部員が関東まで移動し、上位になるほど滞在期間も長くなるという条件下ではリスク管理なども含め、相当なエネルギーがかかっているのではないでしょうか。
私はその努力に敬意を感じると同時に、目指すところが我々と同じなのではないかと思っているのです。

私たち肌美和もお客様に喜んでいただける馬油製品を製造するため様々な努力をしています。

原料となる新鮮で質の高い馬脂は、独自で契約する地元熊本で馬肉専門牧場をもつメーカーから直接仕入れています。
鮮度はもちろんのこと、馬脂の中でも脂質がとても良い脂のみを厳選しているんです。

人の目や嗅覚によって厳選された原料を低温の蒸気で溶かし、不純物を取り除くろ過作業などは手作業で行います。そこからさらに熟成させる期間を長く設け、ゆっくりとクリームとオイルに分離させる。
そうやって手間と時間をかけることで、高品質の製品づくりにつなげているんです。

サッカーというスポーツで熊本の地から日本一を目指すことも、地道な努力を丁寧に積み上げることが必要とされるのではないでしょうか。

熊本の特産品を原材料としたものづくりで日本全国の方に喜んでいただく企業になること。
全く違うことですが、同じ熊本の文化を継承したいという思いは同じであると感じています。

高校サッカー選手権の全国大会出場がちょうど決まったくらいのタイミング、2021年の11月にサポートすることが正式に決定したこともあり、選手権の応援には俄然、熱が入りました。

熊本県勢として64年ぶりにベスト4に進出したこと、決勝戦では勝つことは出来ませんでしたが、日本一を目指して懸命に戦う選手の皆さんからは本当に元気をもらえました。
同じ熊本県民としての嬉しさも大きかったですね。

コラボ商品でサポート
大津高サッカー部特製パッケージ

ーーー全国大会出場が決まった際は、何かサポートが行われたのでしょうか？

小柳
高校サッカー選手権の全国大会出場が決まったタイミングで大津高校サッカー部の応援パッケージ商品を作らせていただきました。

馬油洗顔石鹸と手指の消毒ができるお肌に優しいクリーンローション（アルコールミスト）のセットです。
サッカー部の皆さんの気持ちを届けるために「感謝」の文字が入ったメッセージカードもお付けしました。

こちらの商品をお買い上げいただいた代金が「支援」になる仕組みです。
大津高校サッカー部の活躍を願い、応援する方々の記念になるようなものを携行しやすいサイズ感や、使いやすさも考慮して作らせていただきました。

大津高校サッカー部の全国大会にかける意気込みと、サッカー部の躍進を願い、応援したいという方々の思いを結びつけたい。
応援したいという気持ちを届けるために、私たちの馬油製品がお手伝いできることはないだろうか。
今回のコラボ商品はそんな思いから生まれました。

肌美和の商品を使っていただくことで「応援したい」という気持ちが叶えられるような商品を今後も企画していきたいと思っています。

そのためにも、私たち企業は大津高校の皆さんに負けないような企業努力を続けて成長していかなくてはならない。

大津高校さんは全国で準優勝するような高校です。
支援する我々企業にも成長の場を頂ける。それこそがアマチュアスポーツを支援することの意義だと考えます。

「挑み続ける」努力を

ーーーサッカー部の支援を通して今後はどんなことを実施してみたいですか？

小柳
サッカー部の部員の方々に実際に肌美和の商品をお使い頂いて、アスリート向けの商品や、若者向けのスキンケアシリーズを生み出すためのご意見を聞いたり、新しいアイディアのヒントが得られるような機会をどこかのタイミングで作りたいですね。

化粧品にも多様性が求められる時代です。
アスリートの方にはどんなものが必要なのか、若い方々にはどんなデザインが響くのか、生の声を聞いて商品に反映していけたら良いなと思っています。

1人の部員の周りには保護者、指導者、クラスメートとあらゆる年代の方々がいらっしゃいます。
そういった方々のご意見にも耳を傾け、より多くの方に喜んでいただける商品づくりを目指していきます。

ーーー最後に、大津高校サッカー部員の方々に期待することを教えてください。

小柳
大津高校サッカー部という強豪チームは一朝一夕で出来たものではありません。
毎年選手が変わる高校サッカー部という環境においてチーム力を維持していく。
常に新しいことにチャレンジしながらも、先人の方々の努力によって積み上げられた伝統を守るということを意識しながら努力を続けて欲しいと思います。

もちろんそれは結果だけを期待するということではありません。
高校生が一人の大人になる過程で人として成長していくという意味でのことです。
熊本から日本一を目指すということでは、我々も大津高校サッカー部も同じ志を持っています。
共に成長していけることを目指し、出来る限りのサポートをさせていただこうと考えています。

近い将来、大津高校サッカー部出身の方が肌美和に入社するということがあったとしたら、それはとても嬉しいことです。
高い志、目標を持って高校生活を送った若い力が弊社の商品や仕事に対しても熱量を注ぎ、挑戦する努力をしてくれるのならば、ぜひ一緒に頑張りたいと思っています。