[8.18 クラセンU-15決勝T1回戦 アイリスFC住吉 2-2(PK4-5)ソレッソ熊本 白旗山A]
チームの命運がかかるPKキッカーを2試合連続で担当し、いずれもしっかりと決めた。ソレッソ熊本のMF野口壱斗(3年)がPK戦のラストキッカーで成功し、チームにとって3年ぶりとなる16強入りを確定させた。
ソレッソ熊本はグループリーグで2連敗を喫して迎えた16日の最終節・名古屋グランパスU-15戦で、1-1で突入した後半アディショナルタイムにPKを獲得。決めて勝利すればGL突破の可能性が残り、失敗してそのまま勝てなければ敗退という状況で野口がキッカーを担当した。さらにはPKとなったファウルで相手選手が退場し、交代もあったため長い間が空く難しい状況ではあったが、ゴール右隅に流し込んで得点。そのまま逃げ切って勝利し、他会場の結果を受けて決勝トーナメント進出が決まった。
「あのPKはソレッソ熊本全員の気持ちを背負っていたので、自分でも決めたいという気持ちは大きかった。だいぶ緊張したけれどそういった気持ちが大きかったので、決められてよかった」
そうして決勝トーナメント1回戦に進んだが、この試合でも再び重要な場面でキッカーが回ってきた。2-2でタイムアップを迎えてPK戦に突入すると、相手の一人が失敗。決めれば勝利の5人目が野口だった。

もっとも前日にもプレッシャーのかかるキッカーを務めていたため、それほど緊張はしなかった様子。「自分が決めてやるという思いで強気で蹴って」ゴールネットを揺らし、2回戦進出を導いた。2試合連続でそうした状況が訪れるのはレアケース。野口はPK戦でキッカーを務めた他の選手にも触れながら、貴重な経験ができていることを前向きに捉えている。
「そういった経験を積むことによって自分も強くなるし、チームも強くなる。チームとしてもちょっとずつ上にいっているのかなと思う」
決勝トーナメント1回戦では立ち上がりにボールロストから先制点を献上してしまったが、引きずらずに取り返すことを意識。特長のキック精度を生かしたCKで狙い通りのボールを蹴って同点ゴールをアシストし、反省とともに手応えも感じていた。
「ああいった軽いプレーをすると全国大会ではすぐに決められてしまうので、これからもっと積み上げていかないといけない部分ではあると思う。ミスしていたので、キャプテンとしても自分が取り返すという気持ちは大きかった。そこで勝利に繋げたのは大きい部分かなと思う」
ソレッソ熊本の中心選手として活躍する野口は、5月にU-15日本代表の初期メンバーに選出されてクロアチア遠征に参加。初の代表活動では複数のアシストを記録したり、得点につながるボール奪取をしたりと高いパフォーマンスを見せていた。
もっとも中盤でプレーする上で「今の代表は守備もできないといけない」と強調し、武器とする得点に絡むプレーだけでなく、守備面も力をつけていく構え。世界とはフィジカル面は想像していたよりも差があると感じた一方、技術面では通用する部分もあったと感じたようで、代表活動を経て「自分と世界の差は分かった。日々の練習でもっと意識高く取り組めるようになった」と成長に繋げている。
成長した姿は今大会でも発揮していく意気込みだ。小学生時代に全日本U-12サッカー選手権大会を優勝したこの代で、中学年代でも日本一に輝くことが目標。野口は「優勝したら本当に力があると認められると思う」と力を込め、2011年生まれの選手を代表するチームはソレッソ熊本だと示す構えだ。
(取材・文 加藤直岐)
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