「古都鎌倉から世界へ!」を合言葉に「子供たちが実際に世界を肌で感じ、選⼿として⼤きく成⻑することを願う」という主旨のもと、株式会社Cloud9、一般社団法人鎌倉スポーツコミッション、鎌倉インターナショナルFCなどで構成される実行委員会によって開催された「インターナショナルチャレンジカップ イン 鎌倉」でみごと優秀選手(2名)に選出され、スペインで開催の「Crevillente Cup2026」の大会に参加した西田 昊選手(FC多摩所属/4月から新5年生)。
「Crevillente Cup2026」で世界トップクラスのクラブと戦い、現地プロコーチによるパーソナルトレーニングの受講や、プロクラブチームの練習見学ができるプログラムなど盛りだくさんな12日間の遠征で何を感じたのか。
帰国直後の率直な思いを語ってもらいました。(インタビューはオンラインで実施しました)
インタビュー/文 江原まり
「スペインの強豪にボコボコにされた悔しさを糧に」優秀選手・西田 昊選手が肌で感じた世界のサッカー
西田 昊(にしだ そら)選手 プロフィール
- 所属チーム: FC多摩
- 学年: 小学4年生(取材当時/2026年度 新5年生)
- ポジション: 左サイドバック
- スペインでのポジション: ボランチ

びっくりした優秀選手選出。ワクワクして挑んだスペイン]
ーーまずは、「インターナショナルチャレンジカップ イン 鎌倉」で優秀選手に選ばれた時のお気持ちを教えてください。
西田 昊選手(以下、西田): びっくりしました 。所属しているFC多摩は大会3位だったんですけど、パブロ(※パブロ・デ・ルーカス氏(元レアル・マドリード/大会ゲスト))が選んでくれました。パブロには感謝しています 。スペインという強豪国で、自分がどれほどできるかワクワクする気持ちでした 。
ーー遠征に行く前、何か準備はしましたか?
西田: はい、自主練をしました 。走り込んだり、ドリブルの練習をしたりしました 。
言葉の壁と、世界レベルの「強さ・大きさ」に圧倒された12日間
ーースペインでは「アルベンコFC」というチームでプレーしたそうですね。他の選手はほとんどが海外選手だったのですか?
西田: はい。チームメイトは16人くらいで、日本人は僕を含めて2人だけでした 。あとの選手はみんなスペインの選手です 。
ーーコミュニケーションはどうしていましたか?12日間という長い遠征はどうでしたか?
西田: 通訳の方がしてくださいました 。直接話すのは、やっぱり難しかったです 。
12日間の遠征中、家族と離れるのは心細かったけど 、最後の方は一人でも慣れてきました 。
ーー試合ではバルセロナやユベントスとも対戦したとか。
西田: バルセロナ、バレンシア、ユベントス、などと6試合くらいしました 。相手は背がめちゃめちゃ大きくて、体が強かったです。
バルセロナ戦ではケガをして悔しい思いをしたけど最後まで諦めずに戦いました。
「気持ちだけは負けなかった」通用した武器と見えた課題
ーー実際に戦ってみて、手応えはどうでしたか?
西田: 普段は左サイドバックですが、スペインでは6番をつけてボランチをやりました 。
相手が上手くて強かったので、あんまり自分のプレーは出せなかったけど、最後まで諦めずに頑張りました 。
ーー特に意識したことはありますか?
西田: 僕はディフェンスに自信があるので、そこを意識しました 。
相手の選手がめちゃめちゃ背が大きくて難しかったけど、最後まで気持ちだけは負けずに諦めずがんばりました 。
1対1の部分で勝てたところは自信になりました 。
足元のテクニックではスペインの選手もうまかったけれど、自分も負けないでやりました。
ーー苦労した部分はどこでしょう。
西田: 連携です 。言葉が話せないから、パスを繋ぎたい時に「こういうところに行ってほしい」と伝えられなくて、連携が取れなかったのが大変でした 。
「ボコボコにされた」からこそ、また来年あそこに行きたい
ーーこの遠征で学んだ一番のことは何ですか?
西田: スペインに行ってみて、上には上がいて、僕より強くて上手い子がたくさんいることが分かりました 。
僕のディフェンス力だけではチームを勝たせることはできなかったです 。
チームのみんなとの連携や、味方が何を求めてプレーしているのかを考えることが大事だと学びました 。
ーー試合以外の生活面での思い出はありますか?
西田: ご飯を食べる時、ナイフの切り方が難しかったです。でもだんだん上手になりました 。
ーーまた海外の試合へ行ってみたいですか?
西田: はい、来年も行きたいです 。バルセロナとかにボコボコにされて、全敗してすごく悔しかったので 。
自分に足りないところを見つけたので、そこを努力して自主練して、通用するか確かめに来年また行けるように頑張ります 。
ーー最後に、これからの目標を教えてください。
西田: 日本にいる時には、ディフェンスを中心にチームを勝たせる選手になりたいと思っていたけど、それだけじゃ足りないことが分かったので、誰よりも自主練をして努力しながら考えていきたいです。
まずは4月から5年生になるので、所属チームのFC多摩でTリーグのT1に昇格できるように貢献したいです 。
【後日談】「40万円の請求!?」泣きながらかかってきた電話と、現地での大冒険
インタビューの最後には、ご両親から遠征中の微笑ましい裏話や、親目線でのエピソードも寄せていただきました。
深夜のトイレで起きた「40万円」の大パニック
遠征前、ご両親が心配していたことの一つにスマホの通信料がありました。「飛行機マークは絶対に押しちゃダメだよ」と口を酸っぱくして伝えていたそうですが、帰国直前にハプニングが起きました。
「夜中、トイレに起きる時にライトをつけようとして、間違えて飛行機マークを押しちゃったみたいなんです。その直後、PayPayから『40ポイント獲得』という通知が届いたのを、寝ぼけていたのか昊は『40万円の請求が来た!』と勘違いしてしまって……(笑)。深夜に『ごめんなさい、ごめんなさい!』と泣きながら電話がかかってきたんですよ」
ご両親も最初は驚いたそうですが、送られてきたスクリーンショットを見て一安心。昊選手にとっては、まさに世界大会と同じくらい(?)冷や汗をかく大事件だったようです。
救世主は「レトルトカレー」と「同い年のマネージャー」
食事面でも、現地の食事が合わなかった場合を考えて、昊選手のためにレトルトカレーを大量に持たせて送り出したというご両親。 現地では、引率の方の娘さんが昊選手と同い年で、マネージャー的な役割として精神的な支えになってくれたといいます。「大人には言えない本音も、彼女には話せていたようです」と、心強いサポートがあったことを教えてくれました。
ライバルであり、かけがえのない戦友との出会い
この12日間、ずっと寝食を共にしたもう一人の日本人選手、熊倉蒼飛選手(LEGARE所属)との絆も大きな収穫だったようです。
「お互い頼れるのがそこしかなくて、ものすごく仲良くなって帰ってきました」とお父様。
所属チームは違いますが、実はどちらも東京都の「T2リーグ」に所属するライバル同士。「次に出会う時はピッチの上でバチバチに戦うことになる」というのも、サッカー少年らしい熱い友情の形ですね。
また対戦したバルセロナチームには日本人選手の西山芯太(にしやま しんた)選手がいて、試合後にハイタッチをしたりして交流がうまれたそうです。
最後に
「普段は天然なところもあるけれど、サッカーだけは本当に一生懸命」と語るご両親。
帰国した翌日は一日中眠り続けるほど、全力を出し切った12日間。 ボコボコにされた悔しさも、家族と離れて海外で過ごす心細さや、40万円(?)の恐怖も、すべてを糧にして、昊選手は一回り大きくなって日本に帰ってきました。小学生にして世界トップクラスのサッカーを体感する価値は計り知れないですね。新5年生になってからの活躍も楽しみです。



















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