
「チームとしては嬉しいですけど、個人としてはなかなか喜べず、複雑でした。全然、期待にもなかなか応えられない状況やったんで、ちょっと悔しい思いが募った大会にはなったんで、そこはこれから選手権に向けて晴らしたなとは思っています」
夏は“悔しい”全国準優勝。近大附高(大阪)のFW吉川知希(3年=RIP ACE SOCCER CLUB出身)は後期の大阪府1部リーグで右ウイングバック(WB)の先発に定着。アピールを続け、選手権で夏の悔しさを晴らす意気込みだ。

吉川はチーム屈指のスピードの持ち主。だが、今年は鎖骨を骨折した影響で出遅れてしまう。インターハイ大阪府予選では代表決定戦などで出場チャンスを得たが、なかなか調子が上がらず、結果を残すことができなかった。
インターハイ全国大会も切り札役の一人にはなっていたものの、出場時間は5試合で62分間のみ。「チームとしてはできていたとは思いますけど、まだまだ自分の中でも、多分みんなからの中でも、もっとやって欲しい部分はあったと思います」と分析する。大会が終わってから意識したのは、自分の強みをしっかりと出すことだった。
「まずはコンディションもそうですけど、試合の中で自分を出すっていうところは積極的に取り組みました。僕はスピードが武器やと思ってるんで、背後へ抜けるであったりとか、スピードで相手を置き去りにするとか、そういうハードワークする部分をしっかりやりました」。遠征などで評価を勝ち取り、大阪府1部リーグ戦後期は先発のチャンスを獲得した。
9月27日のリーグ首位・大阪学院大高戦では試合開始直後にFKのこぼれ球から先制点をマークした。この試合では前半から積極的にドリブルで仕掛け、CKやスローインを次々に獲得。主力4人を欠く中、チームのストロングポイントになり、相手のキーマンである左SB角野太一(3年)を押し下げていた。
寺師悠斗監督も評価するパフォーマンス。このチャンスを逃すつもりはない。「もっとインターハイ以上のプレーをできるようになったらやっぱチームも楽になるし、もっと勝利に近づけると思うんで、そこはもっとチームに貢献したいなと思います。やっぱり自分の得意なゾーンで持てた時とかはしっかり仕事できて、チャンスも作れている部分はあるんですけど、まだまだ質であったりとか、細かい部分はもっと詰めていけなければならないと思います」。WBで出場している以上、守備面ももっともっと突き詰めていく意気込みだ。
近大附は10月18日に選手権大阪府予選初戦(対金光藤蔭高)に臨む。「チームとしてはインターハイで準優勝っていう悔しい思いをして終わってしまったんで。絶対そこは選手権で晴らして優勝で終わるっていうところもありますし、個人としてはラストの選手権になりますし、インターハイでいいプレーができなかった分、やっぱり選手権でもっとチームを助けれるように、いい結果を残せるように、っていう思いはあります」。まずは大阪府予選で優勝することに挑戦。そして、全国大会で目標を達成するために、自分が夏からのプラスアルファを近大附にもたらす。
(取材・文 吉田太郎)
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