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【ゲキサカ】自称「目立ちたがり屋のエンターテイナー」「とにかく楽しむってことを意識」。秋田南唯一の3年生、GK鈴木颯真がキックと好セーブでソユスタ観衆を沸かせる

[10.17 選手権秋田県予選準決勝 秋田南高 0-3 秋田商高 ソユスタ]

自称「目立ちたがり屋のエンターテイナー」。秋田南高唯一の3年生、175cmGK鈴木颯真(FCあきたASPRIDE出身)がソユースタジアムの観衆を幾度も沸かせた。

前半、鈴木は風上から滞空時間の長いパントキックを連発。メインスタンドの高校生たちからはボールを蹴り上げるたびに「エグい!」という声が聞こえてきていた。このキックによって、鈴木は名門・秋田商高のDFラインを押し下げることに成功。1、2年生10人が先発した秋田南は、相手に以上に距離感良く戦い、主導権を握って見せた。

鈴木は時に足元に置いてからビルドアップにもチャレンジ。プレスを掛けてくる相手FWをいなして、また観衆を沸かせていた。一度、ギリギリまで相手を引き込んでからキャッチしようとしてボールを突かれたシーンも。だが、このシーンでもリカバーし、枠内シュートやクロスも確実に対応するなど0-0で前半を折り返した。

後半立ち上がりには相手のミドルシュートをファインセーブ。さらに枠を捉えてきたシュートを止め、秋田商の前に立ちはだかった。後半9分には相手のスーパーボレーの前に今大会初失点。それでも、22分に横っ飛びでセーブするなど1、2年生たちを助けていた。

秋田南高唯一の3年生、175cmGK鈴木颯真(FCあきたASPRIDE出身)はキック、好セーブで観衆を沸かせた

結果は0-3。だが、鈴木はブラウブリッツ秋田のホームスタジアムであるソユースタジアムでの80分間を「雰囲気も凄く良くて、自分たち(現在の在校生たち)まだ味わったことなかったので、凄く嬉しかったですし、あと自分、『とにかく楽しむ』っていうことを意識しているので、それはピッチ上で体現できたかなと思います。めっちゃ楽しかったです」と振り返った。

シュートストップ、キックで観衆が沸いていたことについては「前半とか、(観戦していた)明桜の子とかが(エグい!)と言ってくれて嬉しかったですね。自分も『目立ちたがり屋のエンターテイナー』って自分で言っているので、こういうプレーができるのは凄く嬉しかったです」。そして、唯一の3年生は「全部出し切れたと思います」と胸を張った。

楢岡直志監督は「彼のお陰でここまで来れた」と感謝。これに対し、鈴木は「楢岡先生をはじめとする、たくさんの素晴らしい指導者に会うことができました。あとは1年生の総体(インターハイ予選)が終わってから、ずっとスタメンで出させてもらったんですけど、そこで良い経験をたくさんできて、そこも感謝しています」という。

今夏のインターハイ予選後、3年生たちが学業に集中するためにチームを離れた。鈴木も続けるかどうか悩み、約1か月間サッカーから離れていたのだという。だが、自営業の伊藤宙人コーチの店先を偶然通った際に「颯真!」と声を掛けられ、相談。「やった方が後悔しないよ」「絶対、やった方がいい」という言葉に後押しされて選手権まで続ける決断をした。

そして、今大会、チームにとって4年ぶりとなる準決勝進出とソユースタジアムでのプレー。準決勝は悔しい敗戦になったが、唯一の3年生は自分の目標を達成し、憧れのピッチを思い切り楽しんだ。そして、後輩たちに貴重な経験をさせてあげられたことを喜んだ。

「自分が残せるものって言ったら、スタジアム、このピッチでプレーするのが多分、秋田県の高校生の1つの目標だと思うので、それは本当に良かった。彼らならもっとできると思うので、もっと高み目指して冬練とか、もっと頑張った方が良いので(微笑)、そういうのも今から伝えていきたいなと思っています」

鈴木はこの後、国立大学進学を目指して受験勉強へシフト。楢岡監督からは大学でもサッカーを続けることを選択肢の1つとして期待されていたが、まずは全力で学業に取り組み、そこからどのような4年間を過ごすのか考えていく。

「(夢の1つとして、)一応、教員免許を取りたいっていうのも持っていて、どんな形であれサッカーに携われればいいなと思っています。キーパーコーチって少ないと思うので、そこも視野に入れながら色々大学で考えていきたいと思っています」。試合終了の瞬間、涙を堪える守護神の下に後輩たちが一人ひとり歩み寄って握手を交わしていた。その後輩やコーチングスタッフ、そして家族らの支えもあり、後悔することなく高校サッカーから卒業した守護神がこれから、新たなチャレンジをスタートする。

(取材・文 吉田太郎)

引用元記事(ゲキサカ)

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