[6.21 九州高校総体準決勝 鹿児島城西高 0-1 大津高 福岡フットボールセンターCコート]
「前半と後半の最初の方、チャンスをずっと決め切れなかったので、もう自分ごとゴールに入ってやろうっていうぐらいで。いいところにボール来たんで、決めれて良かったです」。
大津高(熊本1)は0-0の後半25分に待望の先制点。181cmFW木村太陽(3年=SMIS SELECAO SPORTS U15出身)が「もう(GKよりも)先に触るってことを意識して」MF坂口凌空(3年)のラストパスに飛び込み、左足でゴールに押し込んだ。シュートを放った後に相手GKと交錯。勇気のいるプレーだったが、ゴールへの執着心を持って1点をもぎ取った。
この日は前半からゴール前の崩しに係わり、シュート数を増やしていた。合わせるのが難しいようなボールでも頭、足で枠へ。ただし、決め切ることができなければ意味がない。後ろで守ってくれる仲間、チャンスを作ってくれる仲間に対する申し訳無さもあったという。絶対に決めるという思いも決勝点に繋がった。
日頃の練習から日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)をイメージし、左右両足で強いシュートを撃つことや頭で決め切ることを意識。「味方からのクロスに合わせるその前の動きとか、ギュギュって動いたりとか、そういうところとかも凄い勉強になって、何回も見直しています」。早起きして先輩DF谷口彰悟も奮闘中のワールドカップもチェック。特に上田のプレーを刺激を受け、自身のプレーに活かしている。
今年の新チーム発足当初はまだ先発の座を争う一人だったが、「自分の強みは前でボールを収めるところとか決定力なんで、そういうところは誰よりもやっぱり一番じゃなきゃいけない」と目標のストライカーも参考に武器を磨いてきた。現在はプレミアリーグWESTでチームトップの6得点をマークするなど欠かせない存在になってきている。

インターハイの目標は、「去年が準優勝だったんで、去年を超えるっていう結果で、自分が点を決めて、チームを勝たせるっていうことを目標にしたいです。自分ができることは、得点を決めてチームを勝たせてあげるってことなんで」。昨年の「9番」FW山下虎太郎(現・産業能率大)に続き、2年連続で大津から得点王になることも目標だ。
山下には練習中にアドバイスをもらうなど学ぶことが多かったという。同じようなスピードがある訳ではないだけに、速く動き出すことや相手に身体をぶつけてポジションを取ることを意識。インターハイは自分の成長の成果を確認する大会でもあり、偉大な「9番」たちに挑戦する大会でもある。
山下は前回大会で2度のハットトリックを達成するなど6試合で9得点を記録。木村は「やっぱ、超えなきゃいけないんで12点で」と目標の得点数を掲げた。2000年大会で当時国見高(長崎)のFW大久保嘉人が10得点をマークしたのを最後に、インターハイで2桁得点を記録した選手はいない。だが、「自分の目標は、大津高校の歴代で最高の9番になること。誰も越えられないような9番になることなんで、そこを目指していく」。プレミアリーグWESTの神村学園高(鹿児島)戦(5月)で3得点を挙げるなど躍動中の9番が、インターハイで得点王に輝き、大津を初優勝に導く。
(取材・文 吉田太郎)
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