
ワールドカップで活躍中の先輩から刺激を受けている。米子北高(鳥取)の中盤のキーマン、MF奈良碧士(3年=前橋FC出身)の憧れは、米子北OBの日本代表MF佐野海舟(マインツ)。試合前にそのプレー集を見るなど参考にしているという。
奈良は1年時に目標の選手として、エクアドル代表MFモイセス・カイセド(チェルシー)の名を挙げていた。だが、「2年の後半ぐらいに『自分の武器って何なんだろう』って思って、やっぱボール奪うことが自分的に面白いなって感じて、そこからもうずっと(佐野らボールハンターのプレーを)見てやっています」。思うように出場機会を増やせない中で自分の武器にしたのが、守備だった。
「2年の後半ぐらいからボールを奪う、1対1で負けないっていう守備の部分にフォーカスしてやることができました。1、2年の時はAにはいたけど出れないとか、そういう苦しい時期が続いて。こうやって3年になって出れるようになって、だんだんその練習でやったこととかが試合に現れたりして、だんだん面白くなってきました」
守備を追求する中、改めて先輩の凄さを知った。「相手の身体が大きかったり、スピードもある中でもボールを奪っている。あとは予測。1対1の強さだけじゃなくて、どこにボールが来そうとかを考えてボールを奪えるっていうところとかに凄さを感じました」。現在、奈良は強度の高い守備で中盤のフィルター役に。ただし、まだまだ先輩との差があることを実感している。
奈良はプレミアリーグWEST開幕からの全9試合で先発出場してきたが、5月23日の岡山U-18戦で通算4度目のイエローカードを受け、6月28日の神村学園高(鹿児島)戦は累積警告のために出場停止。「(ファウルではなく)正当にボールを奪うことや、奪ってからの攻撃の質っていう部分をもっと高めていきたいなっていう風に思っています」と力を込める。

米子北の後輩として「佐野海舟2世」「ネクスト佐野海舟」と呼ばれるようになれたら、「めっちゃ、嬉しいです」。開催中のワールドカップをパブリックビューイングなどで観戦。「試合終盤、80分くらいになってもアプローチに行ったり、攻守の切り替えやったり、そういうところで凄さを感じました」。先輩の世界での活躍から、また刺激を受けてインターハイへ向かう。
奈良にとって、米子北での全国大会出場はU-16の全国大会時のみ。奈良は当時、今回のインターハイ初戦でも対戦する日章学園高(宮崎)戦でゴールを決めるなど奮闘したが、グループリーグ敗退に終わっている。
「こういう上のレベルで、どれだけ自分が通用するのか。ボールをどれだけ奪えるかとか、奪ってから攻撃にどれだけ繋げられるかっていうのを意識してやっていきたい」。前橋FC(群馬)出身のMFは準決勝まで勝ち上がれば旧友たちの多い前橋育英高(群馬)と対戦する可能性もある。まずは一戦一戦、目の前の戦いに集中。先輩MF佐野のように、守備でも、攻撃でも活躍してチームを初の日本一へ導く。
(取材・文 吉田太郎)
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