みなさんは、海外のサッカーキャンプに行ったことはありますか?
私は今年3月、ロンドンで行われた10日間のチェルシーサッカーキャンプに通訳スタッフとして参加しました。キャンプでは日本でセレクションを受けたU16とU12の女子選手達が渡英し、チェルシーのアカデミーで実際に指導しているコーチの練習を受けます。現地の選手が実際に使用する寮で過ごし、現地の食事を食べ、イギリスのスタッフとも交流しました。プレミアリーグやチャンピオンズリーグもスタジアムで観戦し、選手たちにはかけがえのない経験になったと思います。
- チェルシーからユニフォームをもらいました!
- プレミアリーグ観戦!
私もスポーツをしていたので、寮で過ごす選手たちを見ながら、昔の合宿のことなどを思い出し、とても懐かしい気持ちでした。自身の経験と今回スタッフの視点で感じた事をまとめました。
(文・CK/写真・チェルシーエリートキャンプ提供)
サッカー以外での生活態度
日本でもよく言われている事だと思いますが、サッカー以外の生活態度は重要です。
キャンプ期間中はチーム全員で寝食を共にします。大人数で食事をする際、周りの人が待っているのにずっとおしゃべりしていたり、集合時間に遅れてきたりするのは良い生活態度ではありません。スタッフへのThank youやHelloも大切です。チェルシーのコーチ達は何も注意はしませんが全部見ていました。
キャンプの参加者はセレクションで選ばれた選手達なのでみんなサッカーが上手です。その中で最終日にMVP賞をもらったのは、サッカーの技術と練習態度、また生活面でもとても素敵な選手でした。
また、初日にスタッフからサッカーノートが配られ、日々の練習ので学んだことや感じたことを書くようにと言われていましたが、練習後に記入の時間を取っているわけではありませんでした。夕食後の自由時間で毎日ぎっしり記入していた選手が最終日にサッカーノート賞をもらいました。いくらサッカーが上手くて、試合で点を沢山取っても、サッカー以外のところの言動は全てサッカーにつながっている、とチェルシーのスタッフたちは考えていました。
挨拶をする。人の話を聞く。時間を守る。物を大切にする。どれも社会で大切なことで、これらも全てサッカーに繋がっています。
私はこれまでサッカーと空手道をしてきて、社会に出る上で大切なことは全てサッカーと空手道から学んだと言っても過言ではありません。サッカーに限らずですが、体力・精神力・人間力が身に付くスポーツは本当に素晴らしいと思います。
言語の壁を超えた交流
私が本当にすごい!と思ったのが、日本の女子選手たちのコミュニケーション能力です。
大丈夫?って英語で何て言うの?すごいってなんて言うの?と試合前にたくさん聞いてきて、試合中何度も何度も使っていました。
特に私が担当したU12の選手たちはとにかく元気いっぱいで、試合が終われば現地の選手達と肩を組み、日本語を教え、すぐに友達になりました。英語が話せなくても身振り手振りで一生懸命伝えようとする姿に、私自身も学ぶところが沢山ありました。
伝えようとする気持ちは、言語を越えてコミュニケーションに結びつくのだと感じました。一番大切なことは”伝えようとする気持ち”です。
ただ、言葉は絶対話せた方がいいです。
サッカーはチームプレーです!チームメイトと仲良くなりたいですよね?
例えば、アーセナルで活躍している富安健洋選手、元サウザンプトンの吉田麻也選手は語学が堪能です。海外で活躍できる選手と語学力は関係があると私は思います。やはりチームメイトとのコミュニケーション取る”言語”は必須のスキルになってきます。
海外に挑戦した時、外国人選手に負けない自信に満ちたプレーができるように、サッカーと一緒に外国語の練習も頑張ってみるのも良いと思います。
キャンプでは、現地スタッフが練習スケジュールを組みます。トレーニングの中にはヨガレッスンやゲームなども組み込まれていました。キャンプ参加者の中には「もっとボールに触りたい」「もっとサッカーをしたい」という声もありました。
チェルシーキャンプは日本での練習より過密ではありません。
日本から何十時間もかけてイギリスへ来て物足りなさを感じた子もいるかも知れません。
しかし、現にイングランドはサッカーが強い国。それはなぜか?というのを考えてみてはどうでしょう?他の国の練習の仕方など学ぶのもキャンプの目的です。日本でずっと練習をしていたらそう考えることすらなかったでしょう。小学生、中学生の時にイギリスでサッカーをする経験ができたなんて羨ましい限りです。(私は20歳までパスポートすら持っていませんでした)このような経験をさせてくれた保護者への感謝の気持ちを忘れず、これからの生活や、サッカーに生かしてほしいです。
- 元気いっぱいなU12
- 地元のチームと試合をしました
- ヨガで普段は使わない筋肉
最後に
プレミアリーグやスーパーリーグ、世界各国で活躍するサッカー選手が男女ともに増えている今、海外を夢みて日々練習に励む子ども達もたくさんいるでしょう! 頑張る子ども達が夢に向かって挑戦し続けられるように、子どもを応援する保護者の方々や指導者の方々をサポートできるように私も頑張りたいです。これから日本のサッカーはもっともっと強くなります。将来自分が関わった選手がW杯やオリンピックでプレーする姿を見られたら、これ以上幸せなことはないだろうなと思っています。
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