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わが子を伸ばしたい!少年サッカー選手を伸ばす保護者とは?

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休みのたびの試合の応援、運営のお手伝い、家では自主練のサポート…ジュニア選手は、保護者も一緒にサッカー漬けになりがちです。

でも、そんな日々を送っていても、子どもの成長は思い通りには行きません。気が付けば、周りはどんどん伸びているのに、わが子は…という思いをされている方も多いのではないでしょうか。

長い目で見てみると、小学校の時はとてもいい選手だったのに、中学へ行くと「あれ?」と驚くほど精彩を欠いている選手、珍しくありません。逆に、小学校の時はベンチを温めていることもあったのに、中学・高校とキャプテンマークをまくような選手に育っていく子もいます。

わが子をちゃんと伸ばせる保護者と、スポイルしてしまう保護者は、いったい何が違うのでしょう?

photo:KC DotNet


あなたはどのタイプ?

当てはまるものはいくつありますか?

1□試合に負けるとついカッとなってしまう
2□コーチを威圧したことがある
3□自分の子どもは怒られるとへこむタイプ
4□自分の子どもは怒られても聞いていないタイプ
5□子供を叱りながら悲しくなったことがある

答え合わせ

6□正直、褒め方がよくわからない
7□何でもかんでもほめてしまう
8□ほめても子供がうれしくなさそう
9□「褒めろ」といわれるとカチンとくる

答え合わせ

怒り方には2通り!罵倒する親、叱る親

試合中、あるいは試合後に大きな声を出している保護者の方を見かけたことがあると思います。大きな声を出すことは、悪いことではありませんが、内容によって、子どもをスポイルしてしまうことがあります。

■1,2,4にチェックが付いた人→罵倒タイプ

5807570774_8b238ac11b_zphoto:KC DotNet

罵倒の対象はさまざまです。わが子だったり、ほかの選手だったり、コーチや監督、審判だったりします。審判への罵倒の場合は、親に指導が入る場合もあります。対戦チームの選手を罵倒し、その選手が委縮してしまってプレーができなくなってしまうということもあるようです。

でも、ちょっと待ってください。子供にとって、親は「絶対」です。その絶対存在の親が罵倒するようなチームでサッカーをする気になりますか?自分の親に罵倒されるようなチームメイトとサッカーをする気になるでしょうか?監督やコーチの言うことを聞いて練習しようと思うでしょうか?「次に罵倒されるのは自分かも」と思ったら、体の動きも固くなります。

しかも、幼少期からそういったことが行われると、子どもは心に傷をつけないために、「聞かない」という自衛手段を取るようになります。

親の罵倒は、子どもの「素直さ」に傷をつけてしまいます。Jリーガーの、昔の監督やコーチのインタビューなどを読んでみると、ほとんどの選手が「素直だった」とコメントされていることに気が付きます。「素直さ」は、実はその道でプロになってやっていこうとするときの一番重要な項目なのです。素直な子供は、吸収率が違います。

素質や体格も大切ですが、それ以上に、新しい所に行ったときに素直な柔軟性がなければ、知識のシャワーを吸い込めずに、そこでやる気を失うこともあります。なにより、罵声を浴びてしまうと、「サッカーって楽しい」という気持ちが育ちにくいのです。これは大変危険です。

■3、5にチェックが付いた人→叱る親

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「叱る」を辞書で引くと、「強く注意する」とあります。激昂してはいけません。強い口調で注意することが、叱ることです。

叱ってよい項目は

・ふざけている(まじめに取り組まない)
・負けたことに無関心
・チームメイトやコーチを馬鹿にする言動

です。「負けたことに無関心」は、多くのJリーガーが、本などで「これだけは怒られた」と述懐している記述が多くあります。負けることに無関心な子供は、勝利にも執着しません。勝とうという目標がなかったら、サッカーはただのボール遊びです。勝つために工夫し、頭を使い、試してみて…という試行錯誤を、自分で多くやった子ほど、あとの年代で花開きます。

一つだけ注意しなければいけないのは、

・子どもが選択したプレーを叱らない

ことです。「なんで前に蹴ったんだ!」「なんでクリアしなかったんだ!」という叱責は、ひとまず横に置きましょう。
「どうして前に蹴ったの?」「どうしてクリアしなかったの?」と問いかけることによって、子どもは自分の頭で考え始めます。

「なんで前に蹴ったんだ!」と言われた子は、次から後ろを向くかもしれません。「なんでクリアしなかったんだ!」と言われた子は、次から、判断できないボールは全部クリアするでしょう。その結果、絶好機を逃してしまったとしても、です。

「!」を「?」に変えて、子供の意見を聞いてみましょう。びっくりするようなことを考えている場合があります。「なんとなく…」と答える子は、まだ頭を使ったサッカーができていません。頭を使わずにサッカーをしている子が輝けるのは、小さいうちだけです。今からきちんと、自分の頭で考える訓練をさせましょう。

Jリーガーの親はこう叱る

■中村憲剛選手の場合

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元日本代表の川崎フロンターレ、中村憲剛選手は本の中で、自分が叱られた時はこんな時だったと言っています。

・試合に負けたのに、平気でいたとき
・チームメイトを悪くいったとき

悔しがらない選手に成長はない。
試合に負けたら悔しがれ。
試合に負けたのは、自分のせい。
チームメイトのせいにしない。
こうしたことを繰り返し繰り返し、お父さんに叱られたそうです。

そして、中村選手は、
「原因は自分にあるのだから、練習で修正できる」と考えるようになったといいます。

絶対的なわが子への信頼と、親の姿勢が一流のプロを育てる良いエピソードと言えるのではないでしょうか。

■長谷部誠選手の場合

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長谷部選手がお父さんから怒られたことを強烈に覚えているエピソードがあります。

長谷部選手は、一時期、サッカーに真面目に取り組まず、練習に行くと言ってゲームセンターに行ってしまった時期があるそうです。

それがばれ、当然親に怒られるわけですが、長谷部選手の心に響いたのは、

・自分を怒っている時の親が悲しそうだった

ことだといいます。
親や先生を悲しませることをしてしまったこと。それに気が付いた長谷部選手は、猛烈に反省します。

そして、自分を律し、日本代表のキャプテンにまで上り詰めました。頭ごなしにしかられていたら、今の長谷部選手のような自分の律し方ができる選手に育っていたでしょうか。

褒め方、どこをほめる?

小学校でも「褒めよ、伸びよ」がたくさん言われていますね。今のジュニア選手の保護者年代は、「部活中に水は飲むな」「技術は目で盗め」「上下関係は絶対」「ほめるより叱る」という教育を受けてきた方々なのではないかと思います。なのでときどき、「何をほめたらいいかわからない…」という保護者の方の話を聞く機会があります。

■6,9にチェックが付いた人→褒め下手タイプ

5807135601_a70faa03fb_zphoto:KC DotNet

こうした人の話を聞いてみると、「自分が褒められて育たなかった」「子供の長所がわからない」などのコメントが多く、「褒める」ということに関して、「褒めてあげられたらいいんだろうけれど、何をほめたらいいのかわからない!」と怒り出す方もいます。

褒めることは、そんなに構えることではありません。思ってもいないうそを言うことでもありませんし、子どもをおだてることでもありません。

ほめればいいポイントは、

・試合中のゲームへの姿勢(一生懸命やっていた、最後までボールを追いかけた、よく走った、など)
・自主練など、自分で努力を始めたとき
・チームメイトを気遣う様子があったとき
・負けて悔しがったとき

です。

「え?技術は褒めなくていいの?」と思う方もいるでしょう。が、技術をほめるのは、コーチや監督でいいのです。中途半端な知識の保護者が決めつけることは、害になる可能性があります。大学までサッカーをしていて、相当サッカーに詳しい方も時々います。こういう方々のほめ方は、実に上手です。見つけたら近くにさりげなく寄って、吸収するのもおすすめです。

■7,8にチェックが付いた人→褒めっぱなしタイプ

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褒めっぱなしタイプの保護者は、「ほめる」がインフレを起こしているため、子供が「褒められる」ことに対して鈍感になってしまいます。これはたいへんもったいないことです。

何でもかんでもほめればいいというものではありません。こうした人が上手に褒めるためのポイントがあります。

・今までしていなかったことをしたときに褒める
・手放しでほめるのではなく、しみじみ語り掛ける

と子供の心に響きます。「語る」という行為は、子どもと自分を同じ目線に置く行為です。子どもにしてみれば、大人扱いされていることと同じですから、胸にずしんと響きます。


上手な褒め方、サッカー経験者の場合

褒めていると見せかけて、自分の足りなかったところに気づかせ、その解答を「自分で」出すように誘導しています。たとえば、

親「今日はよく走ったな!頑張ったな!」
子「でも、点が入れられなかった…」
親「惜しいところはあったんじゃない?前半終了間際のところ」
子「うん、でもシュートできなかった…」
親「なんでかな?
子「中に誰もいなかったから?…相手の戻りが早かったからかなあ…持ちすぎたのかなあ?」
親「よく気づいたな!ちょっと持ちすぎたかも知れないな」
子「そっか、じゃあ今度はワンタッチでシュートしてみる!」

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「持ちすぎだ!すぐに蹴れ!」と教えられたら、彼の「そっか!」はありませんでした。気付きを積み重ねるプロセスを経ると、どんどん自分で伸びていける選手になるのです。褒めっぱなしにしないことも大切で、きちんと何かに気が付かせて終わる、というのはなかなかできるところではありませんが、目指してみてもよいと思います。

素人の保護者が、サッカーについてコメントできることは、実はそんなにありません。中途半端な知識は、百害あって一利なし。サッカーについて知らなくても、わが子の頑張りに対して向き合えば、それで十分です。

子どもを伸ばす、上手なかかわり方

■わが子だけでなく、チームメイトにもかかわろう

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子どもは、チームメイトやコーチに親が褒められたり、受け入れられたりすると大変喜びます。特別なことをする必要はありません。試合に来られない親の代わりに、良い試合だったら褒めてあげましょう。

チームメイトの背番号と名前を覚えるのもおすすめです。試合で応援をしてあげられます。プレーに夢中な選手には聞こえていなくても、ベンチにいる子たちにはちゃんと聞こえていますよ。そして、応援を心強く思うことでしょう。

■「当社比」の目線を忘れずに

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photo:KC DotNet

できる子と比べる必要はありません。前回と比べて、昨日と比べて、できるようになったことがあれば、それをほめてあげましょう。

また、「やらなかったことをほめる」というのも効果的です。特に低学年の選手に多いのですが、試合中に「休め」の姿勢で休んでしまっている子、いませんか?親は大変やきもきします。「走れ!」とか、叫びたくなってしまいますね。

そこをぐっとこらえて、「今日はこの間よりも走ってたね」(本当に走った場合のみ)というと、「お?走るのは褒められることなのか!」と子供にやる気が出ます。そこを「走れ!」と言ってしまうと、「走らされている」という感覚しか残りません。もし、どうしても走らない子なら、「なんでボールが来るまで休んでるの?」と聞いてみましょう。

■一番の応援は、「試合後の夕食」

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デザートのおまんじゅう1個、プリン1個でかまいません。「今日はよく頑張ったね!」と家族みんなで拍手してあげましょう。兄弟がいたら、兄弟も巻き込みましょう。
みんなに応援される実感を持つ子は、もっともっと頑張るようになります。

点を取ったら、というごほうび制は、できる子以外は危険です。次は何か月後?ということだって、ありますから。

こんな本がおすすめです

画像クリックで本の詳細ページへ移ります

『サッカーで子供をぐんぐん伸ばす11の魔法』
池上 正著(小学館 2008年)

「耳が痛い」と評判の本です。何のためのサッカーか?サッカーを使って子供を成長させる方法は?を考えさせてくれる本です。

『少年スポーツ ダメな大人が子供をつぶす!』
永井洋一著(朝日新書 2013年)

これも「耳の痛い」本です。が、わが子をつぶさないためにも、知っておかなくてはならない知識が得られます。ちょっと上手なお子さんをお持ちの方におすすめです。

『スポーツは「良い子」を育てるか』
永井洋一著(生活人新書 2004年)

実力第一主義チームの中で、選手のヒエラルキーに苦しんでいる選手がいたら、保護者の方にお勧めです。「スポーツ」の本当に大事なことは何か、改めて気づかせてくれます。

『永遠のサッカー小僧 中村憲剛物語』
森沢明夫著(講談社 2009年)

会話部分に中村選手のエッセンスがたくさん入っています。学べることは多いです。

『心を整える』
長谷部誠著(幻冬舎 2011年)

サッカーはメンタルのスポーツだ、ということがよくわかる本です。ちょっと精神年齢の高いお子さんなら、小学校高学年から読めますよ。

最後に

小学校の時、試合でMVPを取って、雑誌にも顔写真が載ったことのあるような選手が、高校であっさりバレーボール部に転向。ストライカーとして、チームの花形選手だった選手が、中学2年生になって、あっさり陸上部へ。こうした例は、枚挙にいとまがありません。

そんな子たちに聞いてみると、「試合に出られなくなった」「サッカーが面白くなくなった」と口をそろえて言います。小学校高学年から中学高校へという大きな体の変化の中で、誰でも活躍できなくなる一時期があります。0.1?の自分の成長を喜べる選手だけが、この時期を抜けることができ、最終的にプロのピッチに立っているのかもしれません。

辛い時期を支えるのは、自己肯定感と家族の見守り、「サッカーって楽しいよね」という気持ちです。未来の選手のために、保護者ができること、考えてみませんか?

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWSWriterMiz
東京在住ライター。ジュニアサッカーを見守って12年目突入。群馬県出身。

見守り始めた時にはボールが膝までの高さだった息子も、私より頭半分ほど大きくなりました。
今年から高校生。憧れの選手権に向けて、日々へとへとになって帰ってきます。

サッカー始めたばっかりのお子さんの保護者さま、これから楽しいこといっぱいですよ!早起きとか、お弁当とか、当番とか、大変なこともあるけど、ぜひ一緒に楽しみましょう!
みんなでジュニアサッカーを盛り上げていきましょう!

コメント欄

  • Comments ( 1 )
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  1. 小学生のサッカーチームでは、ボランティアでのコーチが大半を占めています。休日に無償で子供たちの指導にあたって下さる事に、本当に感謝しています。
    ただ、ボランティアであるという事で、誰でもコーチになれてしまうという危うさもあります。特に試合での危険行為などは、キッチリとファウルを取って頂きたいと思います。
    ファウルを取られなければ、子供はこれぐらいはOKなんだと勘違いをしてしまいます。
    大きな怪我や事故が起こらないように、ボランティアであっても責任を持って接して頂きたいと思います。

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