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【サッカースパイク選び・雨の日対策】 足の発達に影響も?知らないと怖いスパイクの選び方とは?

(こちらの記事は過去の記事に情報を追加して再掲載しています。)

スパイクを買おうと店頭に赴いた際に、こんなことを思ったことはないでしょうか?

「HG」、「TF」、「FG」…これって何かの暗号??

たくさん種類がありすぎ!いったい、どれを選べばいいの?

雨の日に使っても大丈夫?

 

機能性、デザイン性、流行…スパイクを選ぶ観点はそれぞれですがそれだけでは不十分なこともあります。
ジュニア期の発達段階の足を守るためにも、パフォーマンスをあげるためにも、暗号を解読して正しいスパイクの選び方をマスターしましょう。

また、記事の後半では、雨の日に使用したスパイクのお手入れ方法についても掲載しています。

表示はどこにある?

「HG」、「MG」、「SG」、「FG」、「AG」、「TF」、「IN」…これらの表示はどこにあるのでしょう。

店頭に並んでいるものは値段表示のところに記載されています。
商品名の後に表記されていますが、それに加えてひとめでわかるよう「土のグラウンド用」、「人工芝のグラウンド用」と表記されることもあります。

「土のグラウンド・人工芝兼用」、「HG・AG」という表記


「土のグラウンド」、「HG」という表記

店員さんに聞きました!

ワゴンセールになっているものには表示がないことがほとんどです。
ワゴンセールになるものはだいたい「HG」用の場合が多いですね。

 

通販のものにも必ず表示があります。

商品名のあとに「HG」の表記があります。

参照サイト:ナイキ公式通販

商品名のあとに「HG」、「MG」などの表記がなくてもちゃんとわかるようになっています。

「HG」、「MG」などの表記の代わりに「天然芝/土/人工芝のグラウンド用」という表記があります。

HG(ハードグラウンド):硬いグラウンド、乾いた土用



参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

土、砂など日本の学校や運動場によくみられる堅い土のグラウンドのことです。
HG(ハードグラウンド)で使用するスパイクは、堅い地盤や土からの突き上げが大きいので、ポイントの高さは低め、地面への摩擦によるグリップ力をあげるため、数は多くなっているのが特徴です。
土により、つま先部分の消耗が激しいのでやや固めで頑丈にできています。そのため同じシリーズのスパイクで比較すると、いちばん頑丈で、重さも重くなっています。
人工芝で履くことも可能ですが、ポイントが磨り減っているスパイクだと滑ってしまうこともあるので注意が必要です。


HGに適しているスパイク
ナイキ マーキュリアル ベロチ III ネイマール HG-V
参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

MG(マルチグラウンド):ロングパイル人工芝、硬い土用


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

MG(マルチグラウンド)で使用するスパイクは、HG(ハードグラウンド)で使用するスパイクと同様、硬い地盤や土からの突き上げが大きいので、ポイントの高さは低め、地面への摩擦によるグリップ力をあげるため、数は多くなっているのが特徴です。



参照サイト:ミズノ(フットボール)

迷った時はこれ!HG、MGはオールマイティ!!

「土用」、「芝用」、「雨の日用」…とそんなにたくさん買っていられない!こどもの足ってすぐ大きくなるし…
そんな方に朗報です。
まだ発達段階にあるこどもの足には、ポイントの数が多く、足への負担が少ないスパイクが適しています。
HG、MG用のスパイクは天然芝や柔らかい土のグラウンドでは多少滑りやすくなりますが、基本的にどのグラウンドでも使用することができます。
ジュニア用のスパイクは、「HG」、「MG」のものが圧倒的に多いです。
迷ったときにはまず、HG、MG用のスパイクを手に入れましょう!

参照サイト:サッカーのハイカットスパイクってジュニアにどうなの?検証しました!(ジュニアサッカーNEWS)

SG(ソフトグラウンド):天然芝、雨用


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

海外で多くみられる毛足の長めの天然芝、また雨などでぬかるんだやわらかい土、滑りやすいグラウンドのことです。
このようなSG(ソフトグラウンド)で使用するスパイクは、長い芝や緩い地盤へしっかり強く突き刺さるよう、ポイントは鋭く、数は少なくなっているのが特徴です。


参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

FG(ファームグラウンド):天然芝


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

日本に多くみられる毛足の短めな天然芝、やわらかい土のグラウンドのことです。
FG(ファームグラウンド)は地盤からの突き上げが少ない代わりに、やわらかい地盤への踏ん張りが効かずに滑りやすいグラウンドです。そのため使用するスパイクは、適度なグリップ力を得るためポイントは鋭く、数は少なめにできているのが特徴です。


参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

人工芝と天然芝は別物!!
同じ芝だからと人工芝、天然芝で使用するのスパイクを併用してはいませんか??
人工芝と天然芝は全くの別物です。FG(ファームグラウンド)のスパイクを人工芝で使うと、ポイントの引っ掛かりが強すぎて足に負担がかかってしまったり、ポイントが折れてしまったりとトラブルがでてくることがあります。FG(ファームグラウンド)のスパイクは天然芝、やわらかい土のグラウンドでのみ使用するようにしましょう。

店員さんに聞きました!

人工芝用のスパイクは、天然芝用のスパイクに比べてポイントがたくさんあります。
大きなポイントの間に小さなポイントがたくさんあるものもあります。
土のグラウンドで使うと土がこの小さなポイントの間に入り込んで足の底が平らになってしまい、大変滑りやすくなります。

AG(アーティフィシャルターフグラウンド):ロングパイル人工芝


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

近年、増加傾向にある毛足が長く、且つ強いソフトな人工芝のグラウンドのことです。やや硬い地盤上に強い人工芝が施工されており、ゴムチップなどの充填剤が入っていることが多いです。
AG(アーティフィシャルターフグラウンド)で使用するスパイクは強い人工芝や硬めの地盤への適度なグリップを得るため、大きさの異なる丸ポイントを配置しているものが多いです。
人工芝は最も引っかかりが強いのでポイントのグリップ力が強すぎると足への負担がでてきます。
そのためポイントが抜けやすくなっているのも特徴です。


参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

TF(ターフ):硬く乾いた土、毛足の短いショートパイル人工芝


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

主にハードグラウンド(硬く乾いた土のグラウンド)とロングパイルグラウンド(毛足の短い人工芝のグラウンド)のことです。
使用するシューズは練習用に使われることが多いですが、アウトソールはサッカースパイクのような高いポイントのかわりに、ポイントに似た小さな突起があり、高さも低くできています。
強い人工芝や硬めの地盤、土への摩擦によるグリップ性を追求し、接地面を多くした低めのやわらかいゴム製のスタッドを採用していることが多いです。


参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

IN(インドア):体育館、屋内ピッチ用


参照サイト:アディダスジャパン(サッカースパイク・フットサルシューズの選び方)

体育館などの屋内施設、木材やアスファルトなど表面が平らになっている施設のことです。
最近ではフットサルなどインドアサッカーも普及していますが、体育館では靴底に突起がついているものが禁止されていることが多く、フットサルシューズを使用しなければなりません。
フットサルシューズのアウトソールは平らで硬い地面からの衝撃を考慮し、スタッドがないフラットなアウトソール構造になっているのが特徴です。主にゴム素材が使われ、優れた摩擦力によるグリップ性や素材のやわらかさによる屈曲性に優れているものが多いです。

また、フットサルの大会によっては、裏(ソール)の色に指定がある場合があるので要注意です。
「シューズの裏(ソール)の色はあめ色のみ」「裏(ソール)にブランドロゴなどがあめ色以外の色で入っている物は使用不可」
という場合がありますので、要注意です。
(大会の開催施設によるようです。)

大会で使用する予定の場合は、事前に監督やコーチに確認した方が良いでしょう。

参照サイト:ナイキ(サッカー/フットボールスパイク)

番外編

ハイカットスパイク

ネイマール、クリロナ、イニエスタ、長友…国内外を問わず世界で活躍する多くの選手が「ハイカット」のスパイクを履いているのを見かけるようになりました。
お子さんの周りでもジュニア用のハイカットスパイクが流行しているのではないでしょうか?
ハイカットってバスケじゃないの?
サッカーなのにハイカット?
単なるおしゃれじゃないの?
そんな疑問に答えるべく、「ハイカットスパイク」についても検証しました。

\\★サッカーのハイカットスパイクってジュニアにどうなの?検証しました★★//

スパイクの素材とポイント

スパイクは消耗品…
いくら買ってもすぐ履きつぶしてしまいます。
もっと耐久性の良いスパイクはないの?
天然皮革のスパイクを大事そうに練習後にお手入れしているお友達…
牛革、カンガルー革と人工皮革…なに違うの?
どうせ気休めでしょ?
これらの疑問を解決したい方はこちらの記事もご覧下さい!!

\\★★サッカースパイクって何に注目して選べばいいの?素材とポイント比較★★//

神のスパイク


photo:Getty Image

誰もが知る天才マラドーナも、「マラドーナの現役時代のスパイクといえばプーマ」といわれるほど、「MADE IN WEST GERMANY」のプーマのスパイクを愛用していました。
「マラドーナの大会」として名高い1986年メキシコワールドカップでマラドーナはアルゼンチン代表のエースとしてアルゼンチンを優勝に導く活躍をしました。
あの有名な「神の手」や「5人抜きゴール」もこの大会で生まれました。
そのときともに戦ったスパイクもプーマの496トレロ(特注、白タイプ)といわれています。
その後、東西ドイツの統合により「MADE IN WEST GERMANY」のロゴはほとんどみなくなった時期にも、依然としてマラドーナの足元には絶版になったはずの「MADE IN WEST GERMANY」のスパイク…
また、スポンサー契約がきれ、代表チームが他のメーカーと提携していた時期にも、練習中はそのメーカーのスパイクを履いているものの、試合ではプーマのスパイクに変わっていたりと、マラドーナのスパイクへのこだわりがうかがえます。
マラドーナは裸足でもサッカーはうまいですが、スパイクなしでは試合に出られませんでしたし、歴史に名を刻んだ伝説の「神の手」や「5人抜きゴール」もうまれてはいなかったでしょう。

マラドーナ以外にも、決まったスパイクをはき続けるプロ選手は少なくありません。プロがいかにスパイクにこだわっているかということを表すエピソードをご紹介しました。

次のページでは雨の日のスパイク対策について掲載しています。

雨の日に適しているスパイクの種類は?

雨の日にもサッカーの試合や練習はあります。
田んぼのようなグラウンドでも、「スパイクが汚れる!」などと躊躇している暇はありません。

雨の日の使用に適しているのは、耐水性に優れた「人工皮革」のスパイクです。
逆にカンガルーレザーなどの「天然皮革」は不向きですので、できれば使用を避けたいところです。

雨天時に使用したスパイクのお手入れ方法は?

まず柔らかい布を軽く水に濡らし、サッと水拭きしましょう。
人工皮革の場合はそれでほとんどの汚れが簡単に落ちますが、水拭きで汚れが落ちない場合は人工皮革用のクリーナーやシューシャンプーを使用します。

田んぼに入ったくらい、靴が中までドロドロに汚れているような場合は、中敷きが入っている場合は抜き取り、シューレース(靴ひも)も外します。

シューレースは絡まないように洗濯ネットに入れて、ユニフォームなどと一緒に洗濯機でお洗濯を。
一緒に干しておけばキレイになります。

次に、靴の中の水分を乾いた布でふき取り、砂利や土などが入っていれば取り出します。

拭いたくらいでは、完全に中の水気が取れないので、型崩れ防止にシューキーパーや丸めた新聞紙などを詰めて、風通しのよい日陰に置きます。
直射日光が当たるところに置くと、素材が痛んだり、固くなったりして履き心地が悪くなるので、必ず日陰に置いてください。
中に入れた新聞紙が水分を吸ったら、取り替えます。

グッショリ濡れてしまったスパイクが完全に乾くまでは2~3日かかります。

土日に連続で試合があることも多いですよね。
次の日までに乾かない!

そんな場合の強い味方は「シュードライヤー」
こちらは、靴専用に開発されたドライヤーですので、髪の毛を乾かす用のドライヤーよりも温度が低く、靴に優しいです。
ネット通販では3,000円前後から販売されています。
これを使うと、1~2時間でスパイクが乾きますので、大変便利です。

また、コインランドリーでシュードライヤーを備えている店舗もあるので、日ごろからお近くのコインランドリーをチェックしておくと、いざという時に慌てずに済みます。

遠征先での連日の試合にも対応できるように、スパイクを2足用意しているご家庭も多いですね。

ちなみに、我が家ではスパイクの裏側(ソール)の部分の泥落としには、ペットボトルの蓋部分に、シャワー上に水が出る100ショップのお掃除グッズを取り付け、簡単シャワーとして利用しています。
水が靴の中に入らないように、調節しながらソールだけに水をかけて汚れを流します。
使わなくなった歯ブラシなどで、スタッズの間の汚れも落とせば、裏側も簡単にきれいになりますので、ぜひお試しを。

参照:ASICS シューズのお手入れ法

関連記事

最後に

サッカーは物で勝負じゃない!実力でしょ?たかがスパイク!ですが、されどスパイクです。
きちんとスパイクを選ぶことでパフォーマンスが上がるだけでなく、スパイクによる足への負担を減らすことができます。
今日の疲れを明日へ持ち込まないようにしっかりとお子さんの足にあった、使用環境に適したスパイクを選びましょう!
おとなと違ってまだまだ発達段階であるこどもの足は骨も柔らかく、良くも悪くも靴の影響を受けやすい環境にあります。
この記事が少しでもスパイク選びの役に立てると嬉しく思います。
みなさんのお子さんにも、この1足という素敵な1足がみつかりますように…

 

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWSテクニカルマイスターWriterMac
沖縄県那覇市出身、現在も沖縄県在住。暇があると試合観戦まみれの週末。2016年11月からジュニアサッカーNEWSのお仕事を開始。

趣味も特技も料理です。
子どもをあふれるほど車に乗せてサッカーさせに行くのが大好き。
子どもに食べ物を詰め込むのも大好き!

うちに合宿に来た子はみんな太らせて帰しますww

子どもたちの試合をみるたびにその成長に涙・・・

はやる気持ちをおさえて、子どもたちが最高のパフォーマンスができるよう、食でのサポート、身体のケアの徹底・・・見守り隊に徹しています♬

まだまだ始まったばかり・・・先は長いです。未来あるサッカー少年・少女を見守って、盛り上げていきましょう!!

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